三光純薬、骨粗鬆症でビタミンK2剤の効果判定などに用いる「ピコルミucOC」を発売
三光純薬株式会社、骨粗鬆症におけるビタミンK2剤の選択時および効果判定に用いる「ピコルミ(R)ucOC」を新発売
エーザイ株式会社がコ・プロモーションを展開
三光純薬株式会社(本社:東京都、社長:神保正男、以下「三光純薬」)は、骨粗鬆症におけるビタミンK2剤の選択時およびビタミンK2剤の効果判定の補助的指標に用いる「ピコルミ(R)ucOC」を、本年8月29日に新発売します。
販売においては、三光純薬の親会社であるエーザイ株式会社(本社:東京都、社長:内藤晴夫、以下「エーザイ」)がコ・プロモーションを展開します。
「ピコルミ(R)ucOC」は、タカラバイオ株式会社(本社:滋賀県、社長:加藤郁之進)からライセンス供与を受け、三光純薬とエーザイが共同開発した新規の体外診断用医薬品であり、骨のビタミンK不足を判断する際の補助的な指標となる血清中の低カルボキシル化オステオカルシン(以下「ucOC」)を測定します。
本診断薬を用いて骨粗鬆症患者様の血清中のucOC値を測定し、骨におけるビタミンK不足を判断することで、より適切な薬物治療を行なうことが可能となります。
現在、エーザイグループでは、本年4月より日本事業本部を立ち上げ、国内における診断薬、医療用医薬品、一般用医薬品、ジェネリック医薬品の4事業において統合された戦略のもと、情報、サービス、製品の提供を進めています。
コ・プロモーションを展開するエーザイは、骨粗鬆症治療剤として、ビタミンK2剤の「グラケーR」(一般名:メナテトレノン)、ビスフォスフォネート製剤の「アクトネルR」(一般名:リセドロン酸ナトリウム水和物)を販売しています。
三光純薬とエーザイは、骨粗鬆症における診断から治療まで一貫した情報、製品の提供を進めることで患者様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)向上を目指し、運動器疾患領域の治療に一層貢献してまいります。
以上
<参考資料>
■用語解説
1.骨粗鬆症
骨粗鬆症は、骨強度が低下することで、骨折しやすくなる疾患です。閉経後の女性や高齢の男性に多くみられ、今後も骨粗鬆症患者数の増加が予想されています。骨粗鬆症患者様が大腿骨頸部を骨折すると、その約半数はそのまま寝たきり状態になるといわれ、患者様のQOL(クオリティ・オブ・ライフ)に大きな影響を及ぼします。
2.骨粗鬆症の治療とビタミンK
骨粗鬆症の治療法としては、食事療法や運動療法とともに薬物療法があります。薬物療法では、骨粗鬆症の症状などに応じて種々の薬剤が選択されます。その一つに、骨粗鬆症治療用ビタミンK2剤があります。ビタミンKは骨形成系に働き、骨基質蛋白であるオステオカルシン(OC)を改善することが認められており、骨におけるビタミンKが不足している骨粗鬆症患者様に有用な薬剤です。
3.低カルボキシル化オステオカルシン(undercarboxylated osteocalcin)
骨芽細胞で合成される骨基質蛋白であるオステオカルシン(OC)は、ビタミンK不足状態では、グルタミン酸残基(Glu)がγ-カルボキシグルタミン酸残基に変換(Gla化)されないため、骨基質に取り込まれず、低カルボキシル化オステオカルシン(ucOC)として血中に放出されます。
海外の報告では、ucOCの高値は、大腿骨頸部骨折のリスク因子であることが明らかになっております。
なお、三光純薬およびエーザイは、血清中のucOCの濃度を測定し、骨粗鬆症患者様の骨におけるビタミンK不足を検査する方法について、タカラバイオ株式会社からライセンス供与を受けています。この検査方法は、タカラバイオ株式会社とフランス国立衛生医学研究所(INSERM)のPierre D. Delmas博士が共同で開発しました。(日本、米国、欧州の主要諸国で特許登録済)
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