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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2024'09.22.Sun
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2007'12.26.Wed

住友商事、国際協力銀行とマダガスカル鉱山業向けプロジェクトファイナンス契約を組成

マダガスカル共和国・アンバトビープロジェクトについて

 住友商事株式会社と国際協力銀行は、マダガスカル共和国・アンバトビーニッケルプロジェクトにおいて鉱山業向け世界最大規模のプロジェクトファイナンス契約を組成、日加韓共同での世界最大級のニッケル鉱山・精錬所の建設を開始
- 本邦として長期安定的なレアメタルの確保へ-


【概要】
 住友商事株式会社(社長:加藤進、以下住友商事)、カナダのシェリットインターナショナル社(Sherritt International Corporation、CEO:ジョウダット・ワヒード、本社:カナダ、オンタリオ州、以下シェリット)、コリアリソーシズコーポレーション(Korea Resources Corporation、CEO:ハン-ホ・リー、本社:韓国、ソウル、以下コレス)及びエスエヌシーラバリン社(SNC Lavalin Inc.、CEO:ジャック・ラマーレ、本社:カナダ、ケベック州、以下エスエヌシー)のスポンサー各社は、マダガスカル共和国でニッケルの鉱石からメタルまでの一貫生産を行うアンバトビーニッケルプロジェクト(Ambatovy Nickel Project)の開発費用等に関して、国際協力銀行を中心とした国際金融機関(幹事行の三井住友銀行・三菱東京UFJ銀行を始めとする民間金融機関含む)との間で総額21億米ドルのプロジェクトファイナンスによる融資契約を締結すると同時に、本プロジェクトの開発を決定致しました。総額21億米ドルの内訳は、国際協力銀行(7億米ドル、民間金融機関の協調融資分含む)、韓国輸出入銀行(6.5億米ドル、民間金融機関の協調融資分含む)、カナダ輸出開発公社・欧州投資銀行(共に3億米ドル)、アフリカ開発銀行(1.5億米ドル)であります。

 世界的に非鉄金属を始めとした資源の獲得競争が激化する中で、本プロジェクトは日加韓の3カ国が初めて共同でニッケル資源の開発に取り組む世界最大級の資源開発事業案件となります。初期投資として約33億米ドル(約3,800億円)を投じてマダガスカル共和国で鉱山開発から精錬所までの一貫生産設備を建設し、併せ鉄道・港湾等の既存インフラも一体整備します。約3年間の建設期間を経て、2010年後半にはニッケルメタル年産約6万トン(国内総需要の約1/4)、コバルトメタル年産5,600トン(国内総需要の約4割)、副産物の硫安年産19万トンを生産する能力の工場を稼動、操業を開始する予定です。2013年初めにはフル操業体制に至る予定であります。現時点で、鉱山の寿命は少なくとも27年間、プロジェクトの操業コストは世界屈指の競争力を持つことが可能と想定しています。本プロジェクトの生産物は住友商事及びコレスそれぞれがニッケルメタル生産量の半分、最大で年間3万トンずつの引き取りを行い、日本向けの販売は住友商事が担当し、新日鐵住金ステンレス、住友金属工業などの大手ステンレス・鉄鋼・特殊鋼メーカー及び電池メーカー等へ販売する考えです。

 本プロジェクトの権益比率は、住友商事:27.5%、シェリット:40%、コレス:27.5%、エスエヌシー:5%であります。元々、非鉄金属の湿式精錬における世界第一級の技術・知見・経験を持つカナダのダイナテック社(Dynatec Corporation)が40%の権益を保有しておりましたが、本年6月のシェリットとの経営統合により、現在はシェリットがその権益を引き継いでおります。各社の役割としては、シェリットが本プロジェクトの操業を担う他、住友商事及びコレスがファイナンス組成及びシェリットと共にマーケティングのサポートを行い、エスエヌシーがエンジニアリング及びスタートアップサポートを担うこととなります。

 住友商事としては、出資分及び劣後融資分として5.5億米ドル、完工保証として8.5億米ドルの合計約14億米ドルを実施することとなります。同出資分については(独)日本貿易保険の資源エネルギー総合保険を適用しカントリーリスクを100%カバーすることで協議中です。

 シェリットは湿式精錬技術に基づきキューバでのニッケル鉱山の操業を1995年より行っており、本プロジェクトの安定操業を担います。エスエヌシーは鉱山開発・工場建設の設計/資機材調達/建設管理(EPCM)を担当します。同社は世界有数のエンジニアリング会社で、主要なニッケルの湿式製錬プロジェクトの建設・立ち上げの実績を持っています。コレスは韓国の国策会社で、既に鉄鋼・非鉄関連の資源開発プロジェクトの調査・探査、並びに韓国企業への鉱物資源の長期安定供給のために海外資源開発プロジェクトへの投融資等を行っています。韓国も海外資源開発投資をコレスと韓国輸銀との協働で積極的に推進しており、その中で本件は日本との始めての共同投資案件になります。

 ニッケルはレアメタルの代表的金属であり、ステンレスを中心に特殊鋼(耐熱・耐食高合金)・電池材料・電子材料など用途が多岐に亘っている他、コバルトは超合金(スーパーアロイ)やリチウムイオン電池向けに利用される等、ハイテク関連の材料として、世界的に堅調な需要の伸びを示している金属です。一方、ニッケル・コバルトは資源が偏在していることに加えて、大手生産者による寡占状態となっており、且つ大規模投資が必要とされることより新規参入の障壁が極めて高いという状況にあります。そのような状況下、本プロジェクトは日本企業が参画する鉱山からメタル精錬までの初の海外大規模ニッケル一貫生産事業となります。

 また、マダガスカル共和国は世界で4番目に大きな島で、現在世界銀行の指導の下で環境調和型の着実な経済発展に努めております。本プロジェクトは綿密な環境保護対策を実施するモデルケースとして2006年12月にマダガスカル政府より環境許認可を取得し、更に2007年3月には同国より大規模鉱山投資法(LGIM)適用第1号の認定を受けて、長期に亘る法制・税制面での安定化保証を得る等、同国政府からも最大限のサポートを受けております。本プロジェクトは同国最大の海外投資受け入れ案件となるため、同国として輸出収入・税収増、高い雇用創出効果が見込まれ、住友商事としては、本プロジェクトがマダガスカルアクションプラン(同国策定の5ヵ年発展計画)及び同国の地域経済の発展に大きく貢献できるものと確信しております。また、先進国間で高まっているアフリカ支援の一環として日本政府の対アフリカ支援政策にも合致するものと位置付けられております。

 住友商事は本プロジェクトからの生産品を長期に亘り日本・韓国を初めとする世界市場に供給でき、かつ本邦としての長期安定的なレアメタル確保に資する有意義な案件と位置付けており、住友商事の資源ポートフォリオの有力な柱の一つとすべく、円滑にかつ早期にフル生産体制へ移行できるよう全力を挙げて取り組んでまいります。


以上

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