セイコーエプソン、フルハイビジョン対応の新型高温ポリシリコン液晶パネルを量産
0.7型フルハイビジョン対応 新型高温ポリシリコン液晶パネル量産開始
明るさを追求したC2Fineパネル
- 開口率を従来比20%アップ ―
セイコーエプソン株式会社(社長:花岡清二)は、このほど3LCD方式のフロントプロジェクターの性能を一段と高める高温ポリシリコンTFT液晶パネル(以下HTPS:High Temperature poly-Silicon)を開発、明るさを追求したC2Fine 0.7型(対角1.9cm)HTPSパネルの量産を開始いたしました。
ハイビジョンプレーヤーやデジタルハイビジョン放送の普及により、映像ソースのさらなる高精細化・高画質化が進む中、これらの高画質デジタルコンテンツを家庭で手軽に、大画面で楽しみたいというニーズがますます高まっています。当社ではこうしたニーズに対応するため、家庭用プロジェクターに適したフルハイビジョン対応C2Fineパネルを昨年来量産しておりますが、今回のパネルはそれをさらに進化させたものです。
新パネルでは新しいデザインルールの採用により、従来パネルと比較して20%の開口率アップを図りました。開口率アップにより、同一ランプでの輝度向上もしくは同一輝度の製品における使用ランプの低ワット化が可能となるため、明るく、環境にも優しいコストパフォーマンスの高いプロジェクション製品の実現が可能となります。
さらに本製品では、液晶ドライバをリアル12ビット化することで、これまで以上に微妙な色の差や階調差の再現を可能にしました。従来の10ビット駆動で制御できる色の数は11億色でしたが、12ビット駆動では 687億色と約64倍に向上。また階調表現においては1,024階調から4倍の4,096階調へ向上し、大画面 高精細製品に適したより豊かな映像表現を可能としました。
このほかにもMini-LVDS*インターフェースの採用による耐ノイズ性改善、パネルのテープ(FPC)の強化など、セットメーカーでの設置性向上などさまざまな改善を図りました。
*本液晶パネルの差動信号インターフェースを「Mini-LVDS」と呼びます。
これらの技術を採用した新パネル搭載の3LCD方式プロジェクターでは、大画面高精細映像をより手軽に お楽しみいただくことが可能となります。
【 新パネルの特長 】
C2Fineパネルの、高コントラスト、滑らかな画質表現、漆黒の黒表現といった特長と前パネルから採用しているハイブリッド駆動*の特長を継承しつつ、さらに下記の内容を実現しています。
1.開口率を従来型C2Fineパネル比20%アップ。同一サイズでの開口率向上。
2・12ビット液晶ドライバによる色再現性向上。
3.Mini-LVDSインターフェースによる耐ノイズ性改善。
*ハイブリッド駆動:内蔵および外付け液晶ドライバにより液晶パネルを駆動する技術
【 新パネル仕様(従来製品比較) 】
添付資料をご参照ください。
【 ホームページの公開 】
HTPSの特長をより理解していただくために、HTPSのホームページを公開しております。URLはhttp://www.epson.jp/device/htps/です。また、3LCD方式をよりよくご理解いただくためのホームページも 公開しております。URLはhttp://www.3lcd.com/jpです。是非ご覧ください。