IDC Japan、2007年第2四半期国内サーバー市場動向を発表
2007年第2四半期国内サーバー市場動向を発表
・市場規模は前年同期比7.4%減の1,298億円
・出荷台数は前年同期比12.2%減。18四半期ぶりの2桁マイナス成長に
・x86サーバーが需要停滞期に入り、市場の牽引役を失う
IT専門調査会社 IDC Japan株式会社(所在地:東京都千代田区九段北1‐13‐5、代表取締役:竹内正人、Tel代表:03-3556-4760)は、2007年第2四半期(4~6月)の国内サーバー市場動向を発表しました。これによると、2007年第2四半期の国内サーバー市場規模は1,298億円となり、前年同期と比較して7.4%縮小しました。4期連続のマイナス成長となります。また、2007年第2四半期の出荷台数は12万1,000台で、前年同期比12.2%減でした。出荷台数が2桁のマイナス成長となったのは2002年第4四半期以来、18四半期ぶりです。
国内サーバー市場は、需要停滞期に入っています。前期に続いて、出荷台数が前年同期割れとなりました。また、出荷台数の減少幅が前期よりも広がりました。市場の牽引役であったx86サーバーが、2期連続のマイナス成長に終わりました。 今期のx86サーバーの出荷台数は前年同期比11.6%減でした。大企業による更新需要が谷間に入ったことと、新規の大口需要が一巡したことが主要因です。IDC Japanサーバー グループマネージャーである中村 正弘は「現在の需要停滞は、製品の買い替えサイクルによる周期的な要因が大きいとみている。この仮定が正しいとすれば、x86サーバーの需要は遅くとも2008年第1四半期には再び上向くものと考えられる」と述べています。
今期のx86サーバーは、出荷金額では前年同期実績をわずかに上回り、プラス成長を確保しました。前期と同様に、単価の上昇傾向が観察されました。x86サーバーの性能が著しく向上しているため、その処理性能に見合った量のメモリーを搭載するなどリッチな構成で購入されるケースが増えており、これが単価の押し上げ要因になっています。IDCは、この傾向は今後も継続する可能性が高いとみています。
2007年第2四半期の市場動向を製品分野別にみると、プラス成長を達成したのはx86サーバーだけでした。RISC&IA64サーバーは、前年同期比16.4%減に終わりました。IA64サーバーは単独でもマイナス成長でした。IA64サーバーが前年同期割れになるのは、最近4四半期で3回目です。大型案件以外に、有力な成長要因がなくなっています。一方、メインフレームは前年同期比1.1%減にとどまりました。1桁のマイナス成長またはプラス成長が、5四半期続いています。今期も前期と同様に、金融業向けの出荷が好調でした。
ベンダー別では、IBMが2四半期ぶりに首位に返り咲きました(図参照)。RISCサーバーが好調、x86サーバーとメインフレームも堅調でした。2位は、3期連続で日本HPが確保しました。RISC&IA64サーバーは比較的堅調でしたが、x86サーバーが不振でした。前期1位だった富士通は3位に後退しました。x86サーバーとメインフレームが好調でした。上位ベンダーでプラス成長を達成したのは、日立製作所とデルでした。
注:上記「x86サーバー」は、x86アーキテクチャのプロセッサーを採用しWindows、Linuxなどオープン系のOSを搭載したサーバーです。Itaniumプロセッサーを搭載したサーバーやベンダー独自OSを搭載したサーバーはx86サーバーに含めません。「RISC&IA64サーバー」は、Itaniumプロセッサーを採用しオープン系のOSを搭載した「IA64サーバー」とRISCプロセッサーを採用し主にUNIXを搭載した「RISCサーバー」の合計です。「ビジネスサーバー」は、オフコンなど、メインフレーム以外のプロプライエタリ系サーバーです。
<参考資料>
2007年第2四半期 国内サーバー市場ベンダーシェア【出荷金額】
※添付資料を参照
<一般の方のお問合せ先>
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