リニアテクノロジー、シングル高電圧理想ダイオードORコントローラーを販売
リニアテクノロジー、新製品「LTC4357」を販売開始
より高い効率で発振なしにスムーズな電圧切替えを行う高電圧理想ダイオードORコントローラ
2007年8月27日 - リニアテクノロジーは、複数N+1冗長電源アプリケーションや高可用性システムにおいてショットキーOR接続ダイオードに代わる、シンプルで低損失のソリューションを提供するシングル高電圧理想ダイオードORコントローラ「LTC4357」の販売を開始しました。LTC4357は、コマーシャル温度範囲とインダストリアル温度範囲で規定され、2mm×3mm 6ピンDFNおよび8ピンMSOPパッケージで供給されます。
1,000個時の参考単価は、214円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
LTC4357は、順方向電圧の低いダイオードとして機能するように外付けNチャネルMOSFETを制御します。LTC4357は、ショットキーダイオードと比べて低損失のパスを実現し、高電力アプリケーションにおいて、より効率的なソリューションを提供するだけでなく、ヒートシンクが不要なので貴重なボード面積を節約します。LTC4357は、MOSFETの順方向電圧降下を制御し、発振や逆DC電流なしに1つのパスから他のパスへスムーズな切替えが可能です。
LTC4357シングル・ダイオードORは、複数の電源を並列に接続して負荷分担を行うアプリケーションに使用できます。N+1冗長システムでは、N個の電源の1つが故障した場合にシステムを自己防護するために電源が1個追加されています。電源バスにコンバータを活線挿抜するための絶縁を行うためと、激しい短絡時にバスから絶縁するためには、電源をOR接続することが必要です。電源が故障または短絡した場合、0.5μsの高速ターンオフによって逆電流過渡を最小限に抑えます。LTC4357は逆電圧イベントに対する自己防護にも使用可能で、下流の電子部品を逆入力から保護します。さらに、Hot Swap(TM)コントローラおよびホールドアップ・コンデンサと共に構成することが可能で、入力電源の喪失後、しばらくの間、入力電源のホールドアップを行います。このため、入力電源の短い中断によるリセットや再起動なしで、システムの連続動作が可能です。
LTC4357は動作範囲が9V~80Vと広いので、12V配電バス・アーキテクチャなどの2つの正電源を備えたダイオードORアプリケーションや、-48V AdvancedTCA(ATCA)アプリケーションに使用されるような2つの負電源のリターン・パスをサポートします。LTC4357は挿入時の高速dV/dt過渡に対する耐性を備え、ラッチアップの影響を受けません。
LTC4357は、デュアルのLTC4355正電圧ダイオードORコントローラ、デュアルのLTC4354負電圧ダイオードORコントローラ、より低電圧のLT4351シングル・ダイオードORコントローラをはじめとする理想ダイオードORコントローラ・ファミリのデバイスであると同時に、UV/OV精度の高いLTC4252AやADCを内蔵して幅広いモニタリングを行うLTC4261など、リニアテクノロジーの様々なHot Swapコントローラ・ファミリのデバイスです。
【 LTC4357の特長 】
・パワー・ショットキーダイオードの代替デバイス
・NチャネルMOSFETを制御
・0.5μsのターンオフ時間により、ピーク・フォールト電流を制限
・広い動作電圧範囲:9V~80V
・発振のないスムーズな切り替え
・逆DC電流なし
・8ピンMSOPおよび2mm×3mm 6ピンDFNパッケージ
◆お問合せ先:
リニアテクノロジー(株)
TEL 03-5226-7291 (代表)
www.linear-tech.co.jp
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