三菱エンジニアリングプラスチックス、ハロゲンフリー難燃GF強化ナイロン樹脂を開発
ハロゲンフリー難燃GF強化ナイロン樹脂を開発
三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社(本社:東京都中央区、社長:中村 悠一)は、このほど、火災安全と環境に配慮した新しいハロゲンフリー難燃GF強化ナイロン樹脂「ノバミッド1010GN8-30」を開発した。 弊社独自の特殊な配合技術を用いることで、優れた難燃性と電気絶縁特性を兼ね備えた『ソリューション提案型の材料』の設計に成功した。
従来のハロゲンフリー難燃GF強化ナイロン樹脂は、高温多湿下にて難燃剤のブリードアウト現象が生じ製品外観を著しく損ねていた。 そこで、顧客との対話と試作を重ねながら、難燃剤ブリードアウト抑制技術を確立し、新たなハロゲンフリー難燃GF強化ナイロン樹脂の開発、上市に至った。
当該樹脂は、国際的な難燃規格であるUL規格における最高レベルの安全性を有するに至り、UL規格の取得作業に入った。
当該樹脂の主な特性は以下の通り:
*UL94規格(垂直燃焼性) 0.75mmt V-0 登録
*UL746A規格(耐トラッキング性) PLC 0 (>600V) 登録
*高温多湿下でも、難燃剤ブリードアウトなし
難燃性の尺度であるUL94規格で最高のV-0を有し、電気絶縁性の尺度であるUL746A規格で最高のPLC 0(>600V)を有していることから、コネクター、小型ブレーカー筐体、スイッチ等の電気回路部品の電気火災に対する安全性を格段に高めることが可能となる。
当該樹脂の機械的特性、耐熱性等の基本特性、寸法特性、流動性は標準の難燃GF強化ナイロン樹脂とほぼ同等であり、現行材料と同じ成形機、金型で、ほぼ同等の成形条件が適用できる。
また、当該樹脂はすでに、大手電機メーカー部品に採用されている。
(三菱エンジニアリングプラスチックス株式会社の概要)
1.本社:東京都中央区
2.支店:大阪支店(大阪府大阪市)、名古屋支店(愛知県名古屋市)
3.技術拠点:コンパウンドセンター、テクニカルサービスセンター、開発センター(神奈川県平塚市)
4.社長:中村 悠一
5.資本金:30億円(三菱ガス化学株式会社 :50%出資、三菱化学株式会社:50%出資)