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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2007'06.26.Tue

東レ、有機溶剤を使用しない環境配慮型防水透湿素材「“エントラント”E」を開発

有機溶剤を使用しない環境配慮型防水透湿素材
「“エントラント”E」の開発について


 東レ(株)はこの度、生地に防水透湿機能を付与する加工工程において有機溶剤を使用しない、水溶性ポリウレタン(PU)樹脂による防水透湿素材「“エントラント”E」を開発しました。アウトドア、スキー、スノーボードなどの用途へ、2008年春夏シーズン向けから国内外で販売を開始します。販売目標は、初年度25万m、3年後100万mを計画しています。

 「“エントラント”E」は、新たに開発したナノスケール加工技術である“ナノラメラ”を駆使することで、防水透湿性や洗濯耐久性、結露防止性において従来品と同等の機能を維持しながら、有機溶剤を使用しない工程で製造することに成功した環境配慮型素材です。“ナノラメラ”は、繊維仕上げ加工において複数のポリマーを混合する際、ナノレベルでの構造制御を行うことで、従来技術では達成できなかった高機能、高度な機能複合・機能補完を実現する技術です。今回の新素材は、加工工程において環境に悪影響を与える恐れのある有機溶剤を削減するために、透湿性に優れた水溶性のPU樹脂を使用し、膜を形成することで防水性を高めています。本来、透湿性のある水溶性のPU樹脂は膜強度が弱く、これまで防水透湿素材に適用することはできませんでした。そこで、強固な膜を形成することのできる別の水溶性PU樹脂を混合し、透湿性と膜強度保持の両立を図りましたが、従来技術で単に混ぜるだけでは、膜形成の過程でお互いの樹脂が数μm~数mmの大きなかたまりに凝集してしまうため、思うような透湿機能の発現と膜強度保持の両立ができませんでした。“ナノラメラ”では、透湿性の樹脂と膜強度を保持する樹脂がナノレベルの均一な3次元構造を形成し、生地表面に膜を形成するため、防水透湿素材として必要な性能を維持しながら膜強度を飛躍的に向上することに成功し、これにより世界初の水溶性ポリウレタン樹脂による防水透湿素材の製造を可能にしました。

 地球環境保護の取り組みの中で、人体や環境に影響を及ぼすと言われる揮発性有機化合物(VOC)に対する規制が強化されています。防水透湿素材の製造工程では、ジメチルホルムアルデヒドやメチルエチルケトン、トルエン等のVOCを含む有機溶剤を使用することが一般的ですが、そのほとんどが膜形成の際のPU樹脂の溶剤として使用されるものでした。従来、東レは、使用した溶剤を回収して処理することで環境への影響を抑え、規制にも対応していましたが、今後さらに規制が強化される可能性がある中、有機溶剤を使用しない、より環境に配慮した製造方法を研究してきました。

 東レは、中期経営課題“プロジェクト Innovation TORAY 2010(略称IT-2010)”における経営課題として「技術のInnovation」を掲げ、それを実現するためのプロジェクトの一つとして「先端材料事業拡大」を推進しています。また、環境保全を安全・防災とともに最優先の経営課題と位置付け、テキスタイル開発においても「地球環境に優しい、人に優しい」ものづくりに努めています。この度の「“エントラント”E」は、新たなナノスケール加工技術を用いることで、環境配慮を実現した先端材料であり、これらの経営方針・事業方針を体現する新素材です。

 当社は今後も、先端材料事業を拡大するとともに、経営活動のあらゆる領域での環境対応に取り組み、社会に貢献していく所存です。

 「“エントラント”E」の詳細は下記のとおりです。

  記

【1】 商品名 : 「“エントラント”E」 (英文表記 : 「“ENTRANT”E」)

【2】 商品特徴
 1. 防水透湿機能を付与するPU膜加工工程で有機溶剤を使用しない環境配慮型商品。
 2. 防水透湿性、洗濯耐久性、結露防止性ともに従来品と同レベルを実現。

 <性能表>
  「“エントラント”E」
   耐水圧(mmH2O)      5,000以上
   透湿度(g/m2・24時間)  10,000以上
   結露量(g/m2)        5.0以下

 耐水圧:JIS L1092(静水圧法)
 透湿度:JIS L1099 B-1法 酢酸カルシウム法
 結露量:当社法 10℃×60%RH、HOT WATER TEMP 40℃

【3】 技術概要
1. ナノスケール加工技術“ナノラメラ”により、透湿性に優れた水溶性のPU樹脂と、強固な膜を形成することのできる別の水溶性PU樹脂をブレンドする際に、互いの機能を妨げないようにナノレベルの均一な3次元構造を形成、固定化させることで、透湿性と膜強度保持の両立を実現している。
2. 特許 : 海外含め関連特許を20件出願済み。

【4】 販売計画
1. 展開開始時期 : 2008年春夏向けから
2. 展開数量 : 初年度25万m 3年後100万m
3. 販売価格 : 従来品比30%程度アップ
4. 展開用途 : アウトドアウェア、スキーウェア、スノーボードウェア、マリンウェア、フィッシングウェア、雨衣 など


以上

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