カルピス、カルピス味の素ダノン社の全株式を仏ダノンに譲渡
カルピス味の素ダノン社の株式と関連資産の譲渡
カルピス株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:石渡總平、以下カルピス社)は保有しているカルピス味の素ダノン社(本社:東京都渋谷区、社長:イブ・ルグロ、以下CAD社)の株式(発行済み株式の30%)すべてをグループ・ダノン社に譲渡することに合意しました。これは、グループ・ダノン社の日本市場での成長戦略に賛同したものです。
同時に、カルピス社はCAD社に賃貸しているCAD社館林工場の土地・建物をCAD社に譲渡することに合意しました。これら譲渡にともなう売却益は約19億円です。
譲渡後も、カルピス社は、引き続きCAD社に対して原材料の調達に協力していきます。
なお、グループ・ダノン社が保有している「エビアン」に関する事業については、今後もグループ・ダノン社とともに事業を継続していきます。
グループ・ダノン社は、味の素株式会社(本社:東京都中央区、社長:山口範雄、以下味の素社)が保有するCAD社の株式(発行済み株式の20%)の全ても譲り受け、CAD社を完全子会社化し、これまでどおり事業を継続します。なお、同社の社名は近々に「ダノン ジャパン株式会社」へ変更する予定です。
■ 合弁事業の経緯
カルピス社は、味の素社、BSNグループ(現グループ・ダノン社)とともに、乳製品を中心とするチルド事業の拡大に向けた共同事業を展開するため、1992年(平成4年)、味の素ダノン社(1980年設立)で生産・販売していたチルドデザート事業とカルピスフーズサービス社で販売していたチルド飲料事業を統合し、カルピス社が50%、味の素社、グループ・ダノン社が各25%ずつの出資でCAD社を設立しました。
以降15年間、3社のもつブランド力、技術力、販売力を発揮し、事業拡大に取り組んできました。また、カルピス社は所有の土地にCAD社館林工場を建設して貸与するなど生産体制の構築にも協力してきました。
なお、CAD社の出資比率は、2000年に、グループ・ダノン社が50%、カルピス社が30%、味の素社が20%に変更しています。
■ 株式・固定資産(土地・建物)譲渡の理由
グループ・ダノン社の日本市場での成長戦略に賛同し、3社で協議した結果、株式を譲渡することにいたりました。あわせて、CAD社館林工場のカルピス社保有土地と工場建物をCAD社へ譲渡します。
なお、譲渡後も、カルピス社は、CAD社への原材料調達などの協力を続けていきます。
今後、カルピス社は、『健康機能性飲料・食品事業』『乳性飲料事業』『海外事業』の3つの重点分野を基本事業戦略として強力に推進すると同時に、徹底したコスト競争力をつけ、さらなる収益力の向上と経営の効率化を進めていきます。
■ 連結業績への影響
当社が保有しているCAD社発行済み株式30%と、CAD社の館林工場に貸与している土地・建物の譲渡によって売却益18.67億円が発生します。この売却益は、平成19年12月期の中間および通期の業績に特別利益として計上する予定です。
■ 参考
1)株式譲渡先
(1)社 名 :グループ・ダノン社
(2)本 社 :フランス パリ
(3)主な事業内容:乳製品事業、ビスケット事業、ミネラルウォーター事業を世界中で
展開するフランス最大の食品メーカー・グループです。
(4)当社との関係:「エビアン」事業での提携。なお、資本関係はありません。
2)CAD社の概要
(1)社 名 :カルピス味の素ダノン株式会社
(2)設 立 :1992年(平成4年)11月
(3)資 本 金 :1,400百万円
(4)資本構成 :グループ・ダノン社 50%、カルピス社 30%、味の素社 20%
(5)主な事業内容:ダノンヨーグルトやプチダノンなどの要冷蔵乳製品等の製造・販売
(6)新会社名 :ダノン ジャパン株式会社