STマイクロ、Windows Vista対応のネットワーク・プロジェクターのリファレンス設計を発表
STマイクロエレクトロニクスとAwind Inc.がWindows Vista対応のネットワーク・プロジェクタとアダプタのリファレンス設計を発表
Windows Embedded CE 6.0ベースの設計によるLCDおよびDLPプロジェクタの新たなカテゴリの立ち上げ
Awind Inc.(以下:Awaind)とSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、ワイヤレス・ネットワーク対応プロジェクタおよびアダプタ市場の活性化を目的とした、Windows Embedded CE 6.0ベースのリファレンス設計「Wireless Presentation System for Windows Vista」を発表しました。STとAwindが共同で開発したリファレンス設計は、優れた性能を持つプロジェクタのプラットフォームをユーザー各社に提供します。Awindの特許取得済み「Plug and Show(PnS)」テクノロジーと、Windows Embedded CE 6.0 Board Support Packageを備えたSTのSTi7109とをベースとするリファレンス設計は、高い先進性を有したWindows Vista対応のLCDおよびDLPネットワーク・プロジェクタおよびアダプタの設計と製造を容易にし、市場投入までの期間を短縮します。
STとAwindは、Windows Embedded CE 6.0に含まれているMicrosoftのNetwork Projector for Windows Vista機能を使用して、「Wireless Presentation System for Windows Vista」を開発しました。「Wireless Presentation System for Windows Vista」は、MicrosoftのPC用最新OSであるWindows Vista(TM)の「Connect to a Network Projector」ウィザードとの組み合わせにより、企業および消費者にプロジェクタの新しい使用方法と管理方法を提供します。
「Wireless Presentation System for Windows Vistaのリファレンス設計は、リモート・ディスプレイ・テクノロジーに関するAwindの専門技術を活用して作成されており、刺激的で新しい製品カテゴリをサポートするWindows Vistaの新機能を補完します」と、Awind IncのCEOであるKuolong Chang博士はコメントしています。「AwindとSTは、企業向けプロジェクタとマルチメディア・ホーム・プロジェクタを短期間で市場投入するための柔軟なソリューションをOEM各社に提供します」。
共同開発されたWireless Presentation System for Windows Vistaは、以下の状況をサポートします。
-Windows Vista Aeroインタフェースを含む、標準的なIPネットワーク上の遠隔地におけるPCディスプレイのミラー化
-「Connect to a Network Projector」ウィザードによる簡単な設定
-Windows VistaのWindows Meeting Spaceによるネイティブ操作
-簡単なアニメーションと静止画表示を使用したPowerPointの実行
-有線または無線接続を使用した動作
-802.11ネットワークのアドホックおよびインフラストラクチャ・モードのサポート
-Windows Media Playerを通したストリーミング・メディア機能を必要に応じてサポート
-Windows Vista以前のWindows OS向けAwind Plug and Showテクノロジー
-組込みのWindows Embedded CE 6.0 IEブラウザおよびWindows Media Player
Wireless Presentation System for Windows Vistaのリファレンス設計はSTi7109を使用していることから、以下のメリットがあります。
-高度に集積化されたシステム・オン・チップを使用し、ビジネスおよびコンスーマ・アプリケーション向けに高精細出力を実現
-グラフィックス・アクセラレータはGDIとDirectDrawを通して動作し、表示内容を高速に生成
-最大1080iまでのVC-1、H.264、およびMPEG-2ビデオのデコードを低消費電力で行うビデオ/オーディオ・デコーダ
-Digital Video Out、VGA、HDMI、またはコンポーネント出力といった柔軟なビデオ出力オプション
-Ethernet、USB、SATA、およびIRといった接続オプション
STのホーム・ビデオ事業部ジェネラル・マネージャのMonica de Virgiliisは次の様にコメントしています。「STとAwindの共同開発作業によって、またWindows Embedded CE 6.0とWindows Vistaに含まれているMicrosoftの各種技術のおかげで、STi7109の高度なビデオおよびグラフィックス機能をビジネス・アプリケーションでも利用できるようになりました。これらの機能が一体となり、ネットワーク・プロジェクタの柔軟性とあいまって、さらに豊かなプレゼンテーションとマルチメディア機能を可能にします。」
MicrosoftのアジアOEM組込みデバイス担当マネージング・ディレクタのEddie Wu氏は次の様にコメントしています。「STi7109をベースとするこのリファレンス設計は、ネットワーク対応プロジェクタとIPセット・トップ・ボックスという2つの大規模な市場をターゲットにしています。Windows Embedded CE 6.0に組み込まれた各種テクノロジーを利用し、充実したBoard Support Packageを提供することで、STはデバイスの革新を促進するプラットフォームを開発しました。当社が11月に最新の組込みOSを提供開始して以来、Awindがこの設計で成し遂げた急速な進歩を嬉しく思います。」
●STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。2006年の売上は98.5億ドルで、純利益は7億8200万ドルでした。さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
●Awind Incについて
ワイヤレスIPベースのマルチメディア・アプリケーションを専門とするAWINDは、放送用の各種テクノロジーを通してその名を知られています。AWINDは、強力なICチップ、ソフトウェア、および製造パートナーを有するシステム・インテグレータ/ソリューション・プロバイダとしての地位を確立しています。合計で200人以上の研究開発担当者が協力し、トータル・ソリューションを顧客に提供しています。エンタープライズおよびホーム・エンタテイメント・ユーザ向けに、各種の放送対応製品を開発してきました。AWINDの研究開発チームは、ワイヤレス、組込み、およびネットワーク・テクノロジーの統合に関して、豊富な経験を誇っています。Awindの詳細については、 www.awindinc.com をご覧ください。
*AwindのロゴはAwind, Incの商標です。
*STのロゴはSTMicroelectronicsの商標です。
*WindowsはMicrosoft Corporationの登録商標です。
*その他すべての商標はその所有者の所有物です。