STマイクロ、32bit MCU向けUSBソフトウェア開発キットを発売
STマイクロエレクトロニクスは、
32bit MCU向けにフル機能を備えた開発キットを提供。
完全なUSBファームウェア開発をサポート
デバイス・ファームウェア・アップデートや仮想COMデモを含む、
全USBレイヤおよび全転送タイプ用の簡単なファームウェア開発を実現
マイクロコントローラ開発の世界的リーダーであるSTマイクロエレクトロニクス(NYSE:STM、以下ST)は、複雑なUSBインタフェースを処理するための組込みソフトウェアの実装を大幅に簡素化する、STR7およびSTR9マイクロコントローラ・ファミリ向けUSBソフトウェア開発キットを発表しました。
今では、USBは柔軟性がありユーザが簡単に使用できることや、統合USBモジュールにより高性能MCUが使用できることで、組込みシステムに非常に幅広く使用されています。
STの32bit ARMベースのSTR7およびSTR9 MCUファミリのいずれも、さまざまな種類のUSBポートと広範なその他の標準インタフェースを備えています。
この新しいUSB開発キットは、STのウェブサイトから無料でダウンロードできる予定です。またUSBを備えたSTR71xとSTR91x、および最近発表したSTR75xファミリをサポートします。これにより、あらゆるUSB転送タイプのソフトウェア開発が簡単になるだけでなく、USBインタフェースを経由してシステム・ファームウェアをアップデートする機能を提供するDFU(デバイス・ファームウェア・アップデート)も実装可能です。このキットは、USBによる機能面での強化を図ると同時にレガシー・ソフトウェアも使い続けたいというユーザのために、USBで従来のRS232インタフェースをエミュレートする「仮想COM」のデモ(CDCクラス)機能も備えています。
このソフトウェア・キットには、ユーザがSTR7およびSTR9 MCUに独自のUSBルーチンを開発するのに役立つ、ドライバ・ライブラリと各転送タイプのデモ機能が搭載されています。HID(ヒューマン・インタフェース・デバイス)マウス/ジョイスティック・ドライバによって、高速応答割り込み転送のデモを提供し、高速バルク転送は大容量アプリケーションでデモをすることが可能です。さらに、一定時間あたりの転送量が保証されるアイソクロナス転送は、音声/スピーカ/マイクロフォンによるデモでサポートします。
今や、USBインタフェースは組込みアプリケーションでUARTと同様によく使用されていますが、UARTより複雑なためにアプリケーション開発はさらに困難です。通常、ファームウェアはUSB機能レイヤ(デバイス機能を実装するレイヤ)、論理デバイス・レイヤ(標準USB要件、低速データ転送、デバイス一覧、および電源マネージメントを扱うレイヤ)、およびバス・インタフェース・レイヤ(USB論理デバイスとハードウェア間のインタフェースを提供するレイヤ)という3つのレイヤに分けられます。
新しいキットは、無料パッケージとしては使い勝手がよく、きちんと文書化されたパッケージで、あらゆるレイヤと転送タイプを完全に実装して提供されます。このソフトウェアは、使用した上で容易にカスタマイズしてユーザ独自の要件を満たすよう、最初から設計されています。
このキットは、現在サードパーティから入手可能なUSBソフトウェアに追加することが可能であり、ソフトウェア・サプライヤは、基本USBファームウェアに費やす時間を短縮して付加価値機能の開発に集中できるようになります。サードパーティのソフトウェア会社が提供するUSBは、ファイル・システム・サポート、セキュア・ファイル・システム、あらゆるリアルタイム・オペレーティング・システムのサポート、特別なデバイスやカスタム・ドライバのサポート、およびいくつかのUSBクラスを混合した複合デバイスのサポートを提供することが可能です。一部のサードパーティ・プロバイダは、メンテナンス契約やサポート契約も提供しています。
STの32bit ARMベースのSTR7およびSTR9 MCUファミリは、様々なUSBポートを含んでいるだけでなく、幅広くUSB以外の標準インタフェースも備えています。
これらのデバイスは、USB規格に準拠しており、USB .ORG(Universal Serial Bus) によって認証・登録を受けています。
本リリースに関する詳細情報は、以下のアドレスからご覧いただけます。
http://www.st-japan.co.jp/data/press/p2085s.html
STマイクロエレクトロニクスについて
STマイクロエレクトロニクスは、多種多様な電子機器向けに半導体製品やソリューションを開発・提供する世界的な総合半導体メーカーです。STは、他社の追随を許さない高度なシリコン技術とシステムノウハウを擁しており、幅広いIP(Intellectual Property)ポートフォリオ、戦略的パートナーシップ、大規模な製造力との組合わせにより、SoC(システム-オン-チップ)技術に関し世界的リーダーとしての地位を確立しています。またSTの半導体製品は、市場における技術やシステムのコンバージェンス化を促進するために重要な役目を果たしています。STは、ニューヨーク証券取引所(NYSE:STM)、パリ証券取引所(Euronext Paris)とミラノ証券取引所に上場されています。
2006年の売上は98.5億ドルで、純利益は7億8200万ドルでした。
さらに詳しい情報はSTのホームページをご覧ください。
ST日本法人: http://www.st-japan.co.jp
STグループ(英語): http://www.st.com
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