出光興産、商品化に向け家庭燃料電池用改質器を開発
家庭燃料電池用改質器の商品化にめどが立ちました
~『FC EXPO2007』で市販灯油用の改質器を展示します~
出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、社長:天坊 昭彦)と株式会社コロナ(本社:新潟県三条市、社長:内田 力)は、2004年4月から灯油型の家庭用燃料電池システムの共同開発に取り組んでいます。このたび、システム開発の一環で、商品化を捉えた改質器(燃料処理システム=FPS)を開発しました。
今後、両社ではこの技術を基に、灯油に限らず都市ガス、LPガスまでを対象に、低コスト、且つ高効率の燃料電池用改質器の事業化をめざします。
この改質器は、2007年2月7日(水)~9日(金)に開催される『FC EXPO2007』(東京ビッグサイト)に出品します。
今回開発した改質器は、次の通りです。
・使用燃料:JIS1号灯油(市販灯油)
・改質触媒:出光開発触媒
・サイズ:最大径250mm×高さ637mm(体積 約25l)
・重量:約17kg
・定格出力:1kW級
・改質効率:80%(HHV)(燃料から水素を取り出す効率)
・起動時間:約40分(起動してから発電を開始するまでの時間)
今回開発した改質器は、
(1)部品点数や溶接部分を減らすなど量産を前提とした設計
(2)改質温度の低下や材料の見直しなどによる耐久性の向上
により商品化のめどが立ちました。また、市販灯油の改質という難度の高い技術を生かして、都市ガス、LPガスを燃料とする改質器の開発も着手いたしました。
今後、両社では、燃料電池の普及期と考えられる2012年を目標に、以下の目標をクリアし、改質器の事業化をめざしていきます。
商品向け改質器の開発目標
1.低製造コスト(年間1万台生産時で20万円)
2.高効率(80%以上(HHV))、高耐久性(10年)
3.燃料種は都市ガス、LPガス、灯油
URL http://www.idemitsu.co.jp