小田急電鉄、9月から千代田線への直通運転用新型車両「4000形」の営業運転を開始
東京メトロ千代田線への新たな直通運転用車両
新型通勤車両「4000形」 2007年9月デビュー
小田急電鉄株式会社(本社:東京都新宿区 社長:大須賀 頼彦)では、新型通勤車両「4000形」を7編成(計70両)製造し、2007年9月より順次、東京メトロ千代田線への直通運転用車両として営業運転を開始します。
この通勤車両4000形は、東日本旅客鉄道株式会社のE233系をベースに設計したもので、電気機器や保安装置など、主要な機器・回路を2重系化することにより「故障に強い車両」とし、運行障害の低減を図ります。
また、ホームとの段差縮小や優先席エリアの明確化など、バリアフリー化をより一層推進するとともに、一人あたりの座席スペースを拡幅し、居住性を向上させます。
このほか、当社の通勤車両としては初となる全密閉式の主電動機(モーター)の採用により走行音の低減を図るほか、90%以上の車体のリサイクル率(重量比)を実現するなど、「人と環境にやさしい車両」を目指します。
新型通勤車両4000形の概要は以下のとおりです。
<新型通勤車両4000形と車内(優先席部)のイメージ>
(※ 関連資料を参照してください。)
記
1.車両形式
4000形
2.製造両数
10両編成7本 計70両
3.長さと編成
1両20mの10両固定編成
4.編成定員
1,504名
5.竣 工
2007年5月(予定)
6.営業運転開始
2007年9月(予定)
7.製作会社
東急車輛製造株式会社
8.主な特長
(1)車両性能・デザイン
JR東日本のE233系をベースとし、東京メトロ線内の運行に必要な設備を搭載します。
2007年9月の就役後は、現在の通勤車両1000形に替え、主に東京メトロ千代田線への直通運転用車両として使用する予定です。また、車体外観はステンレス製の車体に鮮やかなインペリアルブルーの帯をあしらい、前面部には当社独自のデザインを採用します。
(2)安全性
1)電気機器や保安装置などの主要機器・回路を2重系化することにより、「故障に強い車両」とし、運行障害の低減を図ります。
2)車体側面の柱や屋根材の強化により、車体強度の向上を図ります。
(3)バリアフリー化の推進・居住性の向上
1)一人あたりの座席幅を460mmに拡幅します。(1000形比で20mm増)
2)車両床面を低くしてホームとの段差を縮小します。(1000形比で20mm減)
3)出入口部の床面や戸当たり部分を黄色にして目立たせるほか、優先席エリアについては、つり革、壁面、床面等の配色を一般座席付近と変更することで明確化します。
4)握り棒は人間工学に基づいた曲線形状とし、7人掛けの座席間は2ヵ所に増設します。また、荷棚の高さを1,730mmに下げます。(1000形比で60mm減)
5)各車両出入り口上部にLCD(液晶)表示装置を設置し、停車駅案内、乗り換え案内や運行情報を表示します。
(4)環境面への配慮
1)当社の通勤車両としては初となる全密閉式の主電動機(モーター)を採用するほか、コンプレッサーや冷房装置等についても低騒音型のものを使用します。
2)車体前面、屋根上空調装置カバー、座席詰め物等に再利用可能な素材を使用し、重量比で90%以上のリサイクル率を実現します。
以上