NTTドコモとベネッセ、携帯電話対応のユビキタスラーニング共通基盤を開発
携帯電話に対応したユビキタスラーニング共通基盤を開発
-親子で学ぶ食育に関する実証実験を埼玉県戸田市のショッピングセンターにて実施-
NTTドコモ(以下ドコモ)は、総務省の委託事業「平成18年度ユビキタスラーニング(※1)基盤の開発・実証実験」において、携帯電話とパソコンの双方から教材や学習履歴を共有してシームレスに学習することができる、携帯電話に対応したユビキタスラーニング共通基盤の開発(技術仕様策定)を行いました。
本基盤技術では、これまで規格が定まっていなかった携帯電話向けeラーニングコンテンツ技術仕様を、パソコン向けeラーニングコンテンツの標準的技術であるSCORM規格(※2)と互換性のある仕様として策定しました。これにより、コンテンツ提供者は一つの教材をパソコン向けと携帯電話向けの双方に提供することが容易となり、これまでに保有しているパソコン向けコンテンツを効率的に携帯電話向けに提供することが可能となります。また、利用者が同一教材を携帯電話とパソコンのそれぞれから内容や状況に応じて任意の部分を学習できる相互利用可能なコンテンツを提供することも可能になります。
また、携帯電話に搭載されているカメラなどの機能を用いて目の前にある情報を取得し学習に活用するユビキタスならではの体験型学習が可能となる技術や、携帯電話での学習時にコンテンツの一定量をあらかじめダウンロードしておき、サーバへのアクセス回数を少なくすることで、電波状態を気にせず学習ができるといった、ユビキタス環境での利用に適した技術などを取り入れています。
ドコモと株式会社ベネッセコーポレーション(以下「ベネッセコーポレーション」)は、開発成果の検証を行うため、2007年2月17日・18日に「イオン北戸田ショッピングセンター」にて実証実験(主催:ドコモ、ベネッセコーポレーション、協力:イオン北戸田ショッピングセンター、ユビキタスラーニング推進協議会(※3)、東京大学大学院情報学環)を行います。
※1 ユビキタスラーニング:
情報通信ネットワークを利用して、いつでも、どこでも、誰でも学習できる環境。
※2 SCORM規格:
PCにおけるeラーニングコンテンツなどに係る標準的技術。
※3 ユビキタスラーニング推進協議会:
ユビキタスラーニングの諸課題や普及方策を検討するため、関係事業者により平成17年3月に設立。URLは、 http://www.murc.jp/u-learning/ 。
■ コンテンツ配信、および学習のイメージ
* 関連資料 参照
■ 本件における技術開発(仕様策定)
1. インタフェースに関わる技術
教材コンテンツの配信や学習状況の一元管理を可能とするために、教材コンテンツや学習履歴に関する情報をサーバと携帯電話端末の間で受け渡す際の通信フォーマットなどについて仕様を策定しました。
2. 教材コンテンツに関わる技術
複数事業者が教材コンテンツを作成、配信を可能とするために、携帯電話端末における教材コンテンツの標準化仕様(HTML仕様、制限仕様、PC用コンテンツからの変換仕様)を策定しました。
3. システム構成に関わる技術
携帯電話キャリアに依存しないマルチキャリアでの学習を可能とするために、LMS(Learning Management System)各サーバの構成や機能、携帯電話用アプリケーションの機能などについて仕様を策定しました。
■ 「ユビキタスラーニング基盤技術」実証実験関連イベントの概要
* 関連資料 参照