ナショナルセミコンダクター、100V電流モード降圧型コントローラを発売
ナショナル セミコンダクター
業界初の100V電流モード降圧型コントローラを発売
特許取得済みのエミュレーテッド電流モード(ECM)制御を採用し、
高い降圧比を実現する同期整流降圧型コントローラLM5116
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(本社:東京都江東区木場2丁目17番16号、代表取締役ユーゲン・ヘルト、資本金:42億750万円)は、テレコムや産業用制御アプリケーションおよびアミューズメント向けに、入力電圧範囲が6Vから100Vまでの業界初の電流モード降圧型コントローラを発売したと発表しました。パワーマネジメント技術の世界的リーダーであるナショナルが発売した新製品LM5116のユニークな特長は、DC/DC電源設計のための高性能、フレキシビリティおよび使いやすさを兼ね備えている点です。拡張された入力電圧範囲と負荷電流範囲を提供し、ナショナルの同期整流降圧型コントローラ製品のラインナップをさらに拡充します。
ナショナルは、カリフォルニア州アナハイムで開催中のApplied Power Electronics Conference and Expo(APEC)のブース819/821で、LM5116のデモを行っています。この展示会は、3月1日までディズニーランド・ホテルで開催されています。APECでのナショナルの出品や講演の詳細情報については、 http://www.national.com/JPN/events/ をご覧ください。
LM5116は、高い電圧または変化の大きい入力電圧からの降圧レギュレータ・アプリケーションに最適です。ナショナルが特許を取得したエミュレーテッド電流モード(ECM)方式の電流モード制御によって、PWM(パルス幅変調)回路のノイズ感度が低減されます。入力電圧が高いアプリケーションで必要とされる非常に小さいデューティ・サイクルでも、信頼性の高い制御を可能にします。また、サーマル・シャットダウン、プログラム可能なソフトスタート、周波数同期、サイクル・バイ・サイクル電流制限、アジャスタブル・ラインUVLO(電圧低下ロックアウト)などの付加機能を搭載しています。
エミュレーテッド電流モード(ECM)技術について
エミュレーテッド電流モード制御方式は、PWMに使う降圧スイッチの電流信号をエミュレートすることによって、従来のピーク電流モード制御にありがちだったノイズの影響を受けやすいという問題や、デューティ・サイクルの制約問題を克服しています。エミュレートされた電流信号は、降圧スイッチの電流に直接に比例したコンデンサ電圧の波形を生成する制御された電流を、コンデンサに充電することによって得られます。降圧スイッチの電流を直接測定せずにPWM用の電流信号を作るため、スイッチング・ノイズの影響を最小に抑えながら、電流モード制御の長所も維持しています。
LM5116降圧型コントローラの技術的特長
LM5116は、最大100Vまでの極めて広い入力電圧範囲と1.215Vから80Vのプログラム可能な出力電圧範囲を持っています。PWM制御回路のノイズ感度を低減したことで、入力電圧が高いアプリケーションで必要とされる非常に小さいデューティ・サイクルでの信頼性の高い動作が可能です。エミュレートされた電流ランプは、500kHzでの動作時に20:1を超えるVin:Vout降圧比を実現します。スイッチング周波数は、外部クロック信号への同期動作が可能で、最大1MHzまでユーザー・プログラマブルです。低静止電流のスリープ・モード時には、LM5116はディスエーブルになり、バッテリ駆動アプリケーションにおいてオフ状態の最小ドレインを保つための総入力電流の消費は、わずか10μAです。また、ユーザー・セレクタブルなダイオード・エミュレーション・モードを用いて軽負荷時にインダクタ電流の不連続動作が可能で、効率向上を実現します。同期整流MOSFETのダイオード・エミュレーションを徐々にディスエーブルにすることにより、コントロールされたプリバイアス負荷スタートアップを実現します。このほか、プログラム可能なソフトスタート、入力UVLO、電圧トラッキングなどの機能によって、システム設計においてターンオン時の過渡制御を向上させることができます。
LM5116は、放熱を助ける露出ダイ・アタッチ・パッドを組み込んで消費可能な電力を増大させたTSSOP-20パッケージで提供されます。
ナショナルのパワーマネジメント製品
iSuppli社の2005年度半導体市場シェア調査レポートによると、ナショナルは、電圧レギュレータICの分野においてナンバー1のサプライヤで、その市場シェアは14パーセントにのぼっています。ナショナルの革新的なパワーマネジメント製品には、クラス最高のリニア・レギュレータ(電源監視および制御、リファレンスIC)やスイッチング・コンバータ(DC/DC変換用高耐圧IC、スイッチト・キャパシタ型コンバータ、ライティング・マネジメントIC、コイル型スイッチング・コンバータ)などがあります。ナショナルはまた、各種アプリケーション用に最良のパワーマネジメント・チップを選択できるようにする、オンライン・ツールも提供しています。ナショナルのWEBENCH(R)オンライン設計ツールを使えば、回路設計と解析を行い、さらに数日以内に納品されるカスタム設計キットで試作品を製作することができます。ナショナルのパワーマネジメント製品に関する詳細情報については、 power.national.com/jpn をご覧ください。
<価格と供給>
LM5116はすでに出荷が開始されており、1,000個一括購入時の価格は3.25米ドルです。
LM5116の詳細情報およびサンプルや評価用ボードの注文については、 http://www.national.com/pf/LM/LM5116.html をご覧ください。
高解像度の製品画像は米国本社のフォト・ギャラリ、
http://www.national.com/company/pressroom/gallery/power.html で入手できます。
このニュースリリース(製品画像付き)はナショナル セミコンダクター ジャパンのウェブサイト http://www.national.com/JPN/news/item/0,4140,656,00.html でもご覧いただけます。
<商標>
WEBENCHおよびNational Semiconductorはナショナル セミコンダクター コーポレーションの登録商標です。その他のブランドおよび商標または登録商標は、各社の所有に属します。
ナショナル セミコンダクター コーポレーションは、付加価値の高いアナログ・デバイスやサブシステムを創造し、世界の市場をリードするアナログ企業です。ナショナルはパワーマネジメントIC、ディスプレイ・ドライバ、オーディオ・アンプ/オペアンプ、インタフェース製品およびデータ・コンバージョン・ソリューションを提供しています。主要アナログ市場はワイヤレス・ハンドセット、ディスプレイおよび医療、自動車、産業用、計測/測定向けアプリケーションなどの広範なエレクトロニクス機器です。本社はカリフォルニア州サンタクララで、2006年5月28日に終了した2006会計年度の売上高は21億6,000万ドルでした。
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社(資本金 42億750万円)は、ナショナル セミコンダクター コーポレーションの全額出資の日本法人で、各種半導体、集積回路(IC)の輸入、販売を行っています。本社は東京で、大阪に支社を持っています。設立は1969年11月、従業員数は約130名です。
ウェブサイト・アドレス:
ナショナル セミコンダクター ジャパン株式会社: http://www.national.com/JPN/
米国本社: http://www.national.com/
お問い合わせ先
TEL: 03-5639-7300(大代表)
E-Mail: jpn.feedback@nsc.com