日本オラクル、NECの「NC9000シリーズ」に「Oracle TimesTen」を提供
「Oracle TimesTen」
次世代ネットワーク(NGN)の中核となる
NECのソフトウェアプラットフォーム製品群「NC9000シリーズ」に採用
~ 加入者データベースへの大容量かつ超高速アクセスを実現 ~
日本オラクル株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:新宅正明 以下 日本オラクル)は、日本電気株式会社(本社:東京都港区、代表取締役執行役員社長:矢野 薫、以下 NEC)が2006年5月に発表した、次世代ネットワーク(NGN)・IMS/MMD(IP Multimedia Sub System/ Multimedia Domain*1)サービスの中核をなすソフトウェアプラットフォーム製品群「NC9000シリーズ」の加入者管理機能(HSS/SLF *2)に、オラクルのインメモリー・データベース製品である「Oracle TimesTen」が採用されたと発表しました。
NGN環境に対応するため、通信キャリアは、従来の局用交換機と同水準(キャリア・グレード)の品質を保持し、設備投資・運用コストを削減しながら、短期間で様々な次世代サービスを提供することが必要となります。「NC9000シリーズ」は、NECの実績豊富なSIP(Session Initiation Protocol *3)対応のミドルウェア・ソリューションとAdvanced TCATM、Carrier Grade Linuxなど業界標準技術を組み合わせているため、キャリア・グレードの信頼性と高性能を低コストで実現します。
NGNでは、IPをベースとした固定通信網と、IPベースの携帯電話や無線LAN通信などのワイヤレス通信網とが統合するため、加入者管理機能であるHSS/SLFは、大容量・超高速アクセス要件を満たす必要があります。「Oracle TimesTen」は、インメモリーに最適化されたアークテクチャを搭載しているため、マイクロ秒のレスポンス・タイムと数万~数十万TPSのトランザクション性能を実現するとともに、数百GBのデータストア・サイズと柔軟かつ拡張性の高いレプリケーション機能(複製データベースの生成技術)をサポートします。
NECは、「NC9000シリーズ」開発にあたり、「Oracle TimesTen」がHSS/SLFのデータ管理要件を満たすことを日本オラクルとの共同検証で実証いたしました。
また、日本オラクルの国内外での通信業界における豊富な導入実績および製品の開発・運用におけるサポート力が評価され、今回、HSS/SLFむけのデータベースとして、「Oracle TimesTen」の採用が決定しました。今後も、両社製品の適用範囲を拡大し、トータルなNGNむけサービス・プラットフォーム・ソリューションを提供していく予定です。
*1:IMS:パケット通信を利用したサービスを実現するための技術
MMD:3GPP2で標準化が進められている移動体向けのオールIPマルチメディア・プラットフォーム
*2:SLF(Subscriber Locator Function):ユーザのアドレスをもとにHSSを検索するサーバ
HSS(Home Subscriber Server):位置情報、セキュリティ情報、ユーザプロファイル情報等を管理する加入者情報管理サーバ
*3:SIP:1対1あるいは複数の通信を開始、変更、完了するためのプロトコル
●日本オラクルについて
日本オラクル株式会社は、米国オラクル・コーポレーションの日本法人として1985年に設立されました。国内を拠点とした情報システム構築のためのソフトウェア製品、ソリューション、コンサルティング、サポートサービス、教育の事業を展開しています。1999年2月5日に店頭市場へ株式公開、2000年4月28日に東証一部上場。従業員数1,602名(2006年11月末現在)。
*Oracleは、米国オラクル・コーポレーション及びその子会社、関連会社の米国及びその他の国における登録商標です。その他のブランドまたは製品は、それぞれを保有する各社の商標または登録商標です。