みずほコーポレート銀行、4月からグローバル戦略実現に向け組織・体制を強化
グローバル戦略実現に向けた組織・体制の強化について
みずほコーポレート銀行(頭取:齋藤宏)は、高度化・グローバル化するお取引先の経営・財務上の課題に、よりスピーディーかつ高度に対応していくことを目指し、従来から進めてまいりましたグローバル戦略をより一層強化するため、本年4月に、以下の観点から、組織・体制の強化を行うことといたしました。
今回の組織・体制の強化のポイントは、以下の3点です。(詳細は下記ご参照)
第1に、「新しい事業分野の創造・開拓によるビジネスモデルの進化」です。2002年以来、お取引先の企業再生に集中的に取り組んでまいりました「企業ビジネスユニット」については、当初の目的を達したこともあり、発展的に解消し、新しい事業分野へ経営資源をシフトすることといたしました。この戦略に基づいて、世界的に成長・拡大の著しい資産運用ビジネスを本格的に展開するために、「グローバル・オルタナティブ・インベストメント・ユニット」を新設することといたしました。
先ず、この4月に、ニューヨークにオルタナティブ運用会社をみずほ証券と共同で設立する予定です。その後も、ニューヨーク、東京、欧州と連携するグローバルな体制整備を進め、投資家に対して高度な運用機会を創出・提供するオルタナティブ分野におけるパイオニアを目指してまいります。
第2に、「グローバルなビジネス基盤の強化・拡充」です。米国FHCの資格取得を受けて、米国みずほ証券を通じて本格的な証券業務を開始するとともに、ニューヨークの現地法人である米国みずほコーポレート銀行の体制を強化し、米州地域において銀行・証券連携によるフルラインの金融サービスを展開してまいります。
また、昨年末に中国当局より設立準備の認可を受けた中国現地法人について、2007年上期中の設立に向けて着実に準備を進めているほか、天津、ミラノ、モスクワ、リヤド、ドバイ等、グローバルな拠点ネットワークの更なる拡充に注力してまいります。
第3に、「グローバルな投資銀行プロダクツ営業の高度化」です。プロジェクトファイナンスや事業証券化等の手法を活用した事業リスクファイナンス強化等の観点から、グローバル投資銀行グループ内の体制を再編し、お取引先の金融ニーズの多様化・複合化に即応した総合的・一体的な投資銀行プロダクツ営業を、グローバルに推進してまいります。
更に、こうしたビジネス戦略面の強化に加え、グローバルな投資銀行ビジネスの拡大を図る前提として、コンプライアンス体制の更なる強化を実施いたします。
今後は、高度化・多様化するお取引先や投資家のニーズとグローバルな金融マーケットの動向に即応した新しい体制の下で、成長性のある新たな事業分野への取組み強化等を通じ、昨年来の「グローバル戦略」を着実に進めてまいります。
記
○企業ビジネスユニットの発展的解消
企業再生・リストラニーズのあるお取引先への集中対応を担ってきた企業ビジネスユニットを発展的に解消し、同ユニット内のクレジットエンジニアリング部をグローバル投資銀行グループに移管して、企業再生の過程で培ってきたクレジットエンジニアリング、企業再編のノウハウ等を、お取引先の新たな事業戦略展開をサポートする機能として発展的に活用してまいります。
○グローバル・オルタナティブ・インベストメント・ユニットの新設(*)
近時、グローバルなホールセール市場において成長・拡大している機関投資家等向けのオルタナティブな資産運用ビジネス(*)を、進化するビジネスモデルの戦略分野と位置付け、本格的な取組みを加速いたします。
(1)ビジネス戦略の推進を担う専担ユニットを新設します。
(2)オルタナティブ運用会社をみずほ証券と共同でニューヨークに新設します(2007年4月)。
今後、東京の運用会社の新設も含めて、米州・欧州・アジアに跨る体制の整備を進め、グローバルマネーフローに対するアクセスの強化、より高度な運用機会の創出を図ってまいります。
○米国みずほコーポレート銀行の体制強化
米国におけるFHC資格の取得を受けて、米国みずほ証券を通じた本格的な証券業務を開始するとともに、グローバルな銀証連携の体制強化によるフルラインの金融サービスを展開していくことを目指し、ニューヨークの現地法人である米国みずほコーポレート銀行の業務運営体制の見直し、強化を行います。
これにより、他の米州内拠点とあわせ、米州地域におけるお取引先の経営・財務上の課題にフルラインで対応することで、業務展開の大幅な拡大を図ってまいります。
○グローバルネットワークの更なる拡充
昨年末に中国当局による設立準備の認可を受けた中国現地法人について、2007年上期中の設立を予定しているほか、中国天津、ミラノ、モスクワにも拠点設置に向けた準備を進めております。
更に、今後、ビジネスチャンスの拡大が期待される中東のリヤド、ドバイにも拠点の設置を検討しており、お取引先のグローバルな幅広いニーズにお応えしてまいります。
○グローバルな投資銀行プロダクツ営業の高度化
お取引先の多様化・複合化した金融ニーズに即応し、グローバルな投資銀行プロダクツ営業の総合的・一体的な推進強化を図ることを狙いに、プロダクツ横断的な取組み強化のための体制整備を実施いたします。
具体的には、プロジェクトファイナンスやWBS(ホール・ビジネス・セキュリタイゼーション:事業証券化)等の手法を活用した事業リスクファイナンスの分野を強化する等の観点から、グローバル投資銀行グループ内の体制を再編いたします。
※再編する主な組織
-ストラクチャードファイナンス営業部(旧プロジェクトファイナンス営業第二部を機能強化)
-グローバルストラクチャードファイナンス営業部(旧プロジェクトファイナンス営業第一部を機能強化)
-クレジットエンジニアリング部(企業ビジネスユニットより移管)
○グローバルなセールス&トレーディングの推進体制強化
従来の金利・為替に加え、クレジット、コモディティの分野にまでビジネスフィールドを拡充し、セールス&トレーディング業務をより一層強化していく観点から、グローバルマーケットユニット内の組織体制を再編・強化いたします。
○コンプライアンス管理態勢の強化
グローバル戦略、投資銀行戦略の強化に必要とされるコンプライアンス体制強化の一環として、コンプライアンス統括グループへの要員増強及び機能強化を行います。また、米州においては、FHC取得後のコンプライアンス管理態勢の強化を目指し、米州コンプライアンス部を設置いたします。
以 上
(*グローバルオルタナティブインベストメント)
株式・債券等に限らず、グローバルベースで、多様な素材を高度な手法で組成・運用し、内外に販売する資産運用ビジネス。当分野にフォーカスした本格的運用会社立上げは本邦初。
添付資料:みずほコーポレート銀行の新しい組織体制