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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'02.23.Sun
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2007'06.26.Tue

清水建設、土木構造物の効率的な維持管理を支援する管理・診断ツールを実用化

土木構造物の効率的な維持管理を支援する管理・診断ツールを開発・実用化
―港湾施設をはじめ、様々な土木施設のアセットマネジメントに積極活用―


 清水建設(株)<社長 野村哲也>はこのほど、土木コンクリート構造物の効率的な維持管理を支援する管理・診断ツール「シミズ土木アセットマネジメントシステム」を開発・実用化しました。本ツールは、土木コンクリート構造物の施設管理に欠かせない諸情報をデータベース化。その情報を基に、中長期的視点に立った効果的な維持管理計画を策定するものです。今後当社は、施設の維持管理業務の受託に向けて、本ツールを切り札とし、まずは、多くのニーズが見込まれる港湾施設を当面のターゲットに定め、積極的に提案活動していく計画です。

 高度成長期に建設された多数の公共土木施設は近い将来、更新時期を迎えます。今後、施設の維持管理に要する費用負担が増えるなか、限られた財政状況下では、これらの社会資本を計画的に維持管理していく重要性が高まっています。「アセットマネジメント」は、資産を効果的・効率的に維持管理するための手法。この手法を土木施設の維持管理に役立てようとする動きは既に、一部の自治体で始まっています。

 今回開発したシミズ土木アセットマネジメントシステムは、土木コンクリート構造物の施設管理に欠かせないデータ管理と、高度なデータ解析による劣化診断を、パソコン上で行うツールです。本ツールの適用範囲は、港湾、橋梁及び道路など様々な用途の施設。このような汎用のアセットマネジメントツールは、業界で初めてです。
 本ツールの劣化診断機能は、構造物単体の劣化予測はもちろん、同一施設内にある複数の構造物を対象に、従来手法では困難だった施設全体のライフサイクルコスト(LCC)の算定が可能。またLCCの最小化や平準化といった様々なシミュレーションを行うことができます。これら機能を駆使し、施設管理者の資金計画にあわせた最適な維持管理計画を策定することができます。

 今後当社は、施設の維持管理業務の受託に向けて、本ツールを積極的に活用。個別の構造物の劣化診断から始まって、維持管理計画の策定・支援を行うコンサルティング、さらには全面的な維持管理業務に至るまで、様々な業務を受託していく計画です。


≪特徴及びメリット≫

1.システム構成
 本システムは、(1)構造物に関係した基本データ、点検データ及び維持管理の履歴などを記録・保存する「データベース」と、(2)劣化予測や各種シミュレーションを行う「診断システム」という2つのサブシステムで構成。どちらも信頼性が高いシステムを採用しています。
 データベースは、建築を主体とする不動産運用管理の分野で、最多の普及実績を持つプロパティデータバンク(株)のITツール「@プロパティ」をベースに、これを土木構造物向けに改良。インターネット接続で利用できるASP方式の採用により、サーバーを独自に設ける必要がないため、導入コストやメンテナンスの手間を大幅に軽減しています。
 また診断システムは、2000年に当社が開発・実用化したLCC評価システム「LCプランナー」をベースに、塩害や中性化によるコンクリート構造物の劣化予測、ライフサイクルコストの評価を部材単位から構造物単位、施設単位に適用できるように改良を加えています。

2.メリット
・各種シミュレーションで、効果的・効率的な維持管理計画を簡単に策定
 施設全体のライフサイクルコスト(LCC)の算定することが可能。またLCCの最小化や平準化といった様々なシミュレーションを行うことができます。施設管理者の資金計画に見合った最適な維持管理計画の策定に役立てられるほか、従来手法で維持管理計画を立てる場合に比べて作業時間を約1/3に短縮し、迅速でタイムリーな提案を行うことが可能です。
・データ管理やデータ利用に要する手間・時間などの負担を軽減
 日常の煩雑なデータ管理を効率的に行うことが可能。情報検索、資料検索及びデータ更新に要する時間は半減できます。また「@プロパティ」をベースにしたASP方式でデータのやりとりを行うため、導入コストやシステムのメンテナンスコストなどを大幅に軽減しています。将来的には、データベース機能単体をASP方式で提供することも視野に入れています。


以 上


≪参 考≫公共土木施設の維持管理に、アセットマネジメントを導入する背景

 高度成長期に建設された大量の公共土木施設は、近い将来更新時期を迎えます。今後こうした施設に掛かる維持管理負担や更新需要が増える中、限られた財政状況の下では、蓄積した社会資本をいかに計画的に維持管理していくか、その重要性が高まっています。

 「アセットマネジメント」は、資産の効率的な維持管理を意味し、不動産や金融などの資産管理に用いられてきた言葉です。その概念を土木施設にも当てはめ、施設を効果的・効率的に運営、維持管理及び改修する手法が、「土木版」のアセットマネジメント。こうした試みは既に、一部の自治体で、橋梁施設や舗装施設で始まっています。

 わが国の社会資本は内閣府の推計によると、1998年において総額約603兆円に達しており、高度成長期以降の蓄積が多くを占めています。
 国土交通省によれば、同省所轄分野の社会資本における維持・更新費の割合は、1995年には約16%。2002年以降の総投資額に増減がないと仮定しても2025年度には、維持・更新費が約51%を占めることとなります。
 しかし、実際は、国や地方自治体における社会資本関係の支出は減少を続けており、維持・更新費の問題がより早期に顕在化することが懸念されています。

 国交省によると、全国の防波堤や岸壁は、1960年代前半から急増。50年とされる耐用年数を随時迎えていき、港湾施設の維持修繕費は、2003年度の約950億円から2025年度には約2400億円へと大幅に増加するとの試算結果も出ています。
 国総研・港空研の推定では、港湾整備事業費が今後、毎年2%減少する場合には、2030年では港湾施設に対する維持・更新の割合が80%にも達すると想定されています。
 一方、道路橋に関しては50年を耐用年数として架け替えを行うとすれば更新のピークは、2020年ころに到来すると予想されています。

添付資料:システム構成イメージ図
       データベース概念図
       診断イメージ図
       参考資料

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