ライオン、BMS社から解熱鎮痛薬「バファリン」の商標権を取得
商標権の取得および合弁契約の解消に関するお知らせ
ライオン株式会社(社長・藤重 貞慶)は、本日開催の取締役会において、解熱鎮痛薬『バファリン(BUFFERIN)』ブランドなどの日本およびアジア・オセアニア地域における商標権を、米国製薬大手メーカー ブリストル・マイヤーズ スクイブ社から取得すること並びに同社の日本法人ブリストル・マイヤーズ株式会社との合弁契約を解消することを決議しましたのでお知らせいたします。
当社は、1962年にブリストル・マイヤーズ社(現ブリストル・マイヤーズ スクイブ社 以下BMS社)と技術・商標契約を締結し、同社の保有する解熱鎮痛薬『バファリン』を日本で発売いたしました。その後、BMS社の日本法人(現ブリストル・マイヤーズ株式会社 以下BM社)と合弁にてブリストルマイヤーズ・ライオン株式会社(以下BML社)を設立し、『バファリン』ブランドを中心とした事業の拡大につとめてまいりました。今日『バファリン』はお客様の高い評価をいただき、日本の一般用医薬品(OTC)市場における解熱鎮痛薬のトップブランド*1として定着しております。
*1 2006年 (株)インテージSDI調べ
【商標権取得を行う理由】
当社は、現在の中期経営計画「VIPII09計画(Value Innovation Plan Part II09)」において、日用品・一般用医薬品・機能性食品を融合させた「新快適生活産業分野」でのNo.1企業となることを目指し、一般用医薬品分野の強化およびアジア地域での積極的な事業拡大を進めております。
一方、BMS社は、現在、抗血小板用薬や高血圧治療、がん治療などの医療用医薬品事業の強化を進めております。
こうした両社の戦略を背景として、この度当社とBMS社は、『バファリン』ブランド等の日本およびアジア・オセアニア地域(中国等の一部国・地域を除く)における商標権を、当社が取得することで合意いたしました。
当社は、これにより、
(1)国内市場において『バファリン』等既存の製品を活用した当社独自の事業戦略の展開によって、さらなる成長とブランド価値向上が可能となる
(2)合弁会社の事業領域であった製品分野に、当社として参入が可能となる
(3)アジア・オセアニア市場に対し、『バファリン』ブランド等による新たな事業拡大が可能となる
(4)合弁事業を内部化することにより今後収益力が改善される
と考えております。
なお、BM社との合弁契約解消に伴いBML社は解散し、清算手続きを行う予定です。
【取得資産の内容】
解熱鎮痛薬『バファリン(BUFFERIN)』等の、日本およびアジア・オセアニア地域*2における商標権
*2『バファリン』商標の対象国・地域…日本、韓国、タイ、マレーシア、インドネシア、香港、マカオ、シンガポール、ブルネイ、カンボジア、ベトナム、インド、バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、オーストラリア、ニュージーランド、フィジー
【取得価額】
304億円
【スケジュール】
2007年6月29日 当社およびBMS社取締役会にて契約締結を決議(同日契約締結)
2007年7月31日 商標権移転の実行、BML社解散
2007年8月 1日 当社単独による事業運営開始
2007年末 BML社清算結了(予定)
当社は、今後とも、お客様が快適に過ごすことのできる製品開発を通じて『バファリン』ブランド等の価値を高めるとともに、セルフメディケーション時代の顧客ニーズの充実に貢献してまいります。