アドコアテック、第3世代以降の携帯電話の通信プラットフォームを開発
第3世代以降の携帯電話の通信プラットフォームを開発
―開発・設計・技術ライセンスをグローバルに展開開始―
アドコアテック株式会社(本社:神奈川県横須賀市、社長:鈴木晴夫)はこのたび、W-CDMA方式の3.5Gデジタル・ベースバンド(DBB)技術を開発し、通信端末用LSIを開発するパートナー各社にライセンスを開始いたしました。
アドコアテック社は、2006年8月17日に、NEC、NECエレクトロニクス、松下電器産業、パナソニックモバイルコミュニケーションズ、米テキサス・インスツルメンツの合意により設立された合弁会社で、第3世代(3G~3.5G)以降の携帯電話の通信技術の中核を担う「通信プラットフォーム」の開発・設計・技術ライセンスをグローバルに行うことを目指しております。本社名は、当社が開発目標としている今後の革新的なモバイル中核技術を表す、Advanced Core Technologyに由来しております。
今回ライセンスを開始した3.5G DBBのアーキテクチャーは、複数の小型DSPを用いて、高いピーク性能と低消費電力かつ低コストという背反する要求や高いポータビリティー(移植性)を満たすものです。また、HSDPAの拡張のみならず、HSUPAへの機能拡張及びSuper 3G/LTEなどの新たな通信方式やGSM等の現行の通信方式との統合も視野に入れ、拡張時や統合時の相互干渉を最小限にとどめる方式となっており、高速化・多機能化する携帯端末の進化にアーキテクチャーの面から貢献するものです。
アドコアテックは、最先端の携帯電話通信技術の中核を担う通信プラットフォームを先行開発し、その成果の携帯電話への搭載、技術のグローバルなライセンス販売を通じて、世界の携帯電話産業の発展に貢献してまいります。
以上
(*語句説明)
HSDPA:
High-Speed Downlink Packet Accessの略称。これは、パケット通信の高速化への要求に対応するために3GPPでW-CDMAの発展型として標準化された下りの通信速度を飛躍的に向上させる技術。方式上は、下り最大14Mbpsの高速通信が可能となる。
HSUPA:
High-Speed Uplink Packet Accessの略称。これは、パケット通信の高速化への要求に対応するために3GPPでW-CDMAの発展型として標準化された上りの通信速度を飛躍的に向上させる技術。方式上は、上り最大5.7Mbpsの高速通信が可能となる。
Super3G:
W-CDMAの拡張技術HSDPA(注1)/HSUPA(注2)からさらに発展した標準規格。データ通信速度は、下り100Mbps以上/上り50Mbps以上の高速通信を実現し、遅延の改善や周波数の利用効率向上などを目的としたシステム。
Long Term Evolution (LTE):
Super3Gの3GPP規格名称。