エドワーズライフサイエンス、重症患者のScvO2を連続的に測定するカテーテルを発売
エドワーズライフサイエンス、
重症患者の早期回復に役立つ新しいモニタリングツールを発売
エドワーズライフサイエンス株式会社(代表取締役社長:ケイミン・ワング)は、7月より「プリセップCVオキシメトリーカテーテル」(以下プリセップカテーテル)を発売いたしました。この製品は、救命救急室(ER)やICUに搬送される重症患者の中心静脈血酸素飽和度(ScvO2)を連続的に測定する初めてのカテーテルです。
7月1日から保険適用となり、保険償還価格は36,500円です。
中心静脈は、心臓に最も近い太い静脈で、ScvO2は、中心静脈を流れる血液の酸素の割合を表し、患者状態の変化をいち早く示すインジケーターです。連続的に測定することで、体の組織の酸素低下を早期に発見でき、適切な治療に役立ちます。測定方法は、専用のモニターに接続されたプリセップカテーテルを、内頚静脈もしくは鎖骨下静脈から挿入し、中心静脈に留置します。
プリセップカテーテルは、トリプルルーメン(3つの内腔)構造で、ScvO2を計測しながら圧モニタリングや輸液を同時に行うことが可能です。
販売名:プリセップCV オキシメトリーカテーテル
医療機器承認番号:21800BZZ10117
製品写真:http://www.edwards.com/japan/products/mininvasive/presep.htm
プリセップカテーテルを使用した治療手順が、院内死亡率を低下させ、患者の早期回復に貢献アメリカ集中治療医学会(SCCM)では、ScvO2を連続的に測定することで重症患者の予後を改善する手順を推奨しています。この手順は、「早期目標指向療法(EGDT*)プロトコル」と呼ばれ、救命救急室(ER)に搬送されてから最初の6時間に行う治療をまとめたものです。具体的には、従来、患者状態の変化に応じて行っていた輸液投与を、初期段階で集中的に行いながら、患者のScvO2を70%以上に保つようプリセップカテーテルで連続的に測定します。研究によると、この方法を実行した結果、重症患者のICUでの入院日数が平均3.8日短縮され、院内死亡率も減少したと報告されています。
*Early Goal Directed Therapy
エドワーズライフサイエンス株式会社は、米国エドワーズライフサイエンス社(NYSE:EW)の日本法人です。弁膜症治療製品の「カーペンターエドワーズ牛心のう膜生体弁」や、すでに一般名称として医療現場に普及している「スワン・ガンツ・カテーテル」をはじめ、主要製品は世界のトップシェアを誇っています。日本においても35年以上の実績を重ね、主に心臓血管外科、クリティカルケア領域を中心に製品とサービスを提供しています。