リニアテクノロジー、高精度の105Vハイサイド電流センス・アンプを販売開始
リニアテクノロジー、新製品「LTC6102」を販売開始
オフセット10μV、ゼロドリフトの105Vハイサイド電流センス・アンプ
2007年7月18日 - リニアテクノロジーは、業界最高クラスの精度を誇るハイサイド電流センス・アンプ「LTC6102」の販売を開始しました。LTC6102には、最大70Vの入力で動作するLTC6102と、最大105Vの入力で動作するLTC6102HVの、同相電圧が異なる2つのバージョンがあります。どちらのバージョンも量産中で、1,000個時の参考単価は220円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
LTC6102は最大入力オフセット電圧がわずか10μVで、最大2Vの差動センス電圧を受け入れ可能です。その結果得られる106dBのダイナミックレンジにより、数アンペアの電流をマイクロアンペア単位で分解できます。LTC6102は他の電流センス・アンプよりも格段に低いオフセットを達成しているので、これに比例して、分解能を低下させずにセンス抵抗を小さくすることができます。センス抵抗が小さくなるということは、浪費される電力と熱が減少するということです。LTC6102の精度は、50nV/℃以下のゼロに近い保証入力オフセット・ドリフトと3nA以下の保証入力バイアス電流により、さらに高まります。
設計者が選択する外付け抵抗によって利得、利得精度、利得ドリフトが決まり、高精度抵抗を使用すれば99%以上の利得精度が可能です。LTC6102のトポロジーにより、設計者は消費電力、応答時間、入出力インピーダンス特性をアプリケーションに応じてカスタマイズすることができます。また、LTC6102は応答時間が1μsなので、予期しない負荷または消費電流サージが発生した場合にフォールト保護やパワーシャットダウンを起動できます。
リニアテクノロジーのデザイン・マネージャMike Kultgenは、「LTC6102はゼロドリフトアンプ(チョッパ安定型)をハイサイド(高電圧対応)電流センスアンプに応用したものです。ゼロドリフトアンプは低いオフセットやドリフトが特長で、様々なセンシングに利用されていますが、入力電圧(電源も)が10V程度と、電流センスのアプリケーションではローサイド検出しかできませんでした。LTC6102は、ゼロドリフトアンプの高精度を高安定のままに最大105Vの入力を可能にし、電流センスに特化した回路になっています」と述べています。
【 LTC6102の特長 】
・極めて低いオフセット電圧:10μV(最大)
・極めて低いオフセット・ドリフト:50nV/℃(最大)
・4V~60V動作、絶対最大定格は70V(LTC6102)
・5V~100V動作、絶対最大定格は105V(LTC6102HV)
・応答時間:1μs
・低い入力バイアス電流:3nA(最大)
・2本の抵抗で利得を設定可能
・出力電流:1mA(最大)
・PSRR:130dB(最小)
・動作温度範囲:-40℃~125℃
・3mm×3mmDFNおよびMSOP8パッケージ
◆お問合せ先:
リニアテクノロジー(株)
TEL 03-5226-7291(代表)
www.linear-tech.co.jp
(※ 参考画像は関連資料を参照してください。)