日立、タクシーの車両位置管理情報を活用した交通情報提供サービスを発売
国内で初めて、タクシーからの車両位置の管理情報を活用した交通情報提供サービスを発売開始
日立製作所オートモティブシステムグループ(グループ長&CEO:本田恭彦/以下、日立)は、このたび、タクシーに取り付けられた無線を通じて入手することができる車両位置管理情報(プローブ情報)*1を日立独自の交通予測技術と組み合わせた、高精度な交通情報提供サービスの発売を開始します。数千台のタクシーからのプローブ情報を用いて、リアルタイムで配信・提供する交通情報提供サービスは国内で初めてです。
本サービスの第一弾として、今年10月より、携帯電話のモバイルサイト「ナビダス渋滞情報」(株式会社エディア提供)を通じて、一般ユーザー向けに東京都23区内のリアルタイムの渋滞状況や渋滞予測などの交通情報の提供を開始します。また、本サービスを順次全国主要都市へ拡大する予定です。さらに、今後、タクシーの配車管理*2や物流の運行管理向けなど道路・交通に関わる事業者にサービスの提供をしていきます。
従来の交通情報は、道路に設置したセンサーで渋滞状況を把握しており、サービスの対象となるエリアが国道や都道などの主要道路が中心でした。また、自家用車からのプローブ情報は、車載端末とセンター間との通信コストの問題から常時リアルタイムに情報を収集することが困難でした。 こうしたことから、交通情報の信頼性を向上させるため、サービス提供対象エリアの拡大とリアルタイムな交通情報を得ることが求められていました。
そこで、日立は、走行距離および走行時間の長いタクシーから得られるプローブ情報を活用することによって、従来の交通情報サービスではサービスの適用外であった道路のリアルタイムな交通情報と高精度な情報の提供を可能にしました。本サービスの開始にあたっては、プローブ情報の収集については、日本交通株式会社から、タクシー配車管理システムの構築については、株式会社日立国際電気の協力を得るとともに、日立が過去10年間に開発・蓄積してきたタクシーからのプローブ情報技術と、日立が参画した経済産業省プロジェクト*3であるプローブ情報プラットフォームソフトウエアの開発事業化の成果を活用することで実現したものです。
なお、本交通情報提供サービスは、7月25日から26日まで東京国際フォーラムにて開催される日立uVALUEコンベンション2007に出展する予定です。
*1:各車両のID番号、位置(緯度、経度)、情報の発信時刻、実車・空車状態、高速道路走行中・一般道路走行中などの情報のこと
*2:タクシー会社の管理センターが、需要のある地域に、タクシーを効率的に配車すること
*3:2003年度から3年間かけて実施されたITSプラットフォームとしてのプローブ情報プラットフォームソフトウエアの開発プロジェクト。異業種7社が参加し、東京都内のタクシー、バス、トラックを対象に8,450台からのプローブ情報の収集、交通情報の生成等を実施。
※以下、サービス詳細は添付資料をご参照ください。