シャープ、「環境配慮型製品開発システム」のグローバル導入を開始
環境配慮型製品開発システムのグローバル展開
について
シャープは、製品の省エネ・省資源・安全性・リサイクル性などの環境性能と開発効率を同時に高める「環境配慮型製品開発システム」(略称:「G-PAS」Green-Product Assessment System)を構築し、業界で初めてグローバルに導入を開始しました。このシステムの活用により、世界生産拠点の全製品において“製造→流通→使用→リサイクル(廃棄)”に至るライフサイクル全体の環境負荷低減と、リードタイム短縮に貢献します。
当社は、本システムの運用により、特定有害物質を規制するRoHS指令やリサイクルについての規制であるWEEE指令など、世界的に広がる環境法規制強化の動きに対応し、グローバルに競争力を高めてまいります。
京都議定書の第一約束期間(※1)を翌年に控え、地球温暖化防止策をはじめとする環境保全への取り組みが世界レベルで拡大しております。
こうしたことから、各国の環境法規制や部材の環境性能を事前に調査し、製品の開発・設計にその結果を取り入れる必要があり、開発リードタイムを短縮する上で課題となっています。
「G-PAS」は、部材や製品・環境法規制といった情報をデータベースで一元管理し、ライフサイクルアセスメント(LCA)の手法によるCO2排出量の測定算出など環境性能の定量的な評価を開発現場でリアルタイムに実施できます。また、グローバルにネットワーク化して各拠点で情報の共有化を図り、製品の開発効率と環境性能アップを実現します。「G-PAS」を活用した初めての製品、液晶テレビAQUOS Gシリーズ32V型(8月発売予定)では、3年前の同型AQUOSと比べて、リードタイムを約30%短縮しながら、年間消費電力量を約43%削減することに貢献しました。(※2)
当社は、2006年度に国内の全設計・生産事業所で本システムの運用を開始し、2007年度中に、海外の設計・生産拠点全12ヶ所へ導入する予定です。
今後、EuP(※3)指令(環境配慮設計に関する規制)やREACH規則(化学物質規制)など、新たな環境法規制への対応を図り、環境配慮型製品のグローバル展開を推進してまいります。
(※1)
2008年~2012年にCO2排出量を90年比6%削減する。
(※2)
2007年8月発売予定 LC-32GH3 年間消費電力量…135kWh/年 CO2排出量… 590.6kg-CO2
2004年2月発売 LC-32GD1 年間消費電力量…238kWh/年 CO2排出量…1,030.3kg-CO2
(※3)
「エネルギー使用製品に対する環境設計要求事項設定のための枠組み構築」に関するEU指令