米IDT、PC向けハイ・デフィニション(HD)オーディオ・コーデックを発表
IDT、高性能PCのオーディオ体験向けに最適化された
低消費電力のハイ・デフィニション(HD)オーディオ・コーデックを発表
コーデックと先進のソフトウェアによって、エンタープライズ向け
デスクトップ/ノートブック・システムに向けオーディオ品質を大幅に向上
<発表のポイント>
* ハイエンドなデスクトップ/ノートブック・システム向けに最適化されたPCオーディオ・コーデック・ソリューション
* 付加価値システムに向けた低消費電力の高品位製品
* 容易にカスタマイズできるフレキシブルなGUI、オーディオ・イフェクト・デザイナー、動的なプロセッシング機能の提供により、顧客企業の他社との差別化を支援
* インテル社のHDオーディオ・インタフェース、Windowsロゴ プログラムが要求する先進的なオーディオ品質に対応
デジタル・メディアのユーザー体験をより豊かにする上で重要となるミックスド・シグナル半導体ソリューションの大手サプライヤIDT(TM)社(Integrated Device Technology, Inc. 本社:米国カリフォルニア州サンタクララ、NASDAQ:IDTI、以下 IDT)は本日、PC向けハイ・デフィニション(HD)オーディオ・コーデック「92HD71B」を発表した。これは、昨年夏にPCオーディオ関連の製品ラインを買収して以来、初めてIDTが設計、開発したコーデック製品である。今回の新製品は、低消費電力の高品位オーディオ・コーデックで、ホーム・エンターテイメント用途向けオーディオ品質を、エンタープライズ向けのデスクトップ/ノートブック・システムのレベルに高めることを目指して設計されたものである。
同時に、携帯ユーザーに対する、VoIP(voice over Internet protocol)向け先進プロセッシング機能などにも対応する。IDTのPCオーディオ・ソリューションは、高品位ハードウェアを組み合わせた独自のデバイス構成、直感的なアプリケーション・ソフトウェア、世界各地に展開するOEMサポートなどを通じて、ユーザーに新たなデジタル・オーディオ・メディア体験を提供する。
IDTの92HD71Bは4つのステレオ・チャネルを搭載し、インテル社のハイ・デフィニション(HD)オーディオ・インタフェースとの互換性を備えるとともに、24ビットのステレオ解像度と、最大192kHzサンプル・レートを提供する。また、デュアルデジタルSPDIF(*)出力により、HDMI規格のビデオ・システムとの音声統合といった、マルチ・チャネルの民生エンターテイメント機器との統合が簡単に行える。このコーデックには、デジタル信号からオーディオ・データへの変換において100dB以上という高いSN比(信号対雑音比)で高品質を実現する、IDT独自の技術が組み込まれている。さらに、システム電源がONの時に発生する、「ポップ・ノイズ」などの不要な雑音を、最小限に軽減する最適化機能が拡張されている。
(*)SPDIF(Sony Philips Digital InterFace):映像・音響機器などで音声信号をデジタル転送するための規格
92HD71Bは低消費電力、高品位製品であると同時に、PCオーディオ・ソリューションとして、カスタマイズしやすい柔軟なグラフィカル・ユーザー・インタフェース(GUI)、システム設計者がシステム特性を最適化できるオーディオ・イフェクト・デザイナーのプログラム、また、ホーム・エンターテイメントやVoIP、その他のオーディオ・コンピューティング・アプリケーションで要求されるオーディオ処理機能の数々を備えている。これによって、OEM顧客に対して電池寿命を最大限に伸ばし、PCオーディオに向けた先進の利用モデルを提供する。また、OEM顧客のエンドユーザーに対しては、オーディオ体験の品質をエンドユーザー自らが管理できる機能や、最も厳しいとされるWindowsロゴ プログラムの品質要件にも適合する、オーディオ品質全般にわたる高水準な機能などを提供する。
IDTのバイス・プレジデント兼PCオーディオ事業部担当ゼネラル・マネージャーであるフィル・ブローカス(Phil Bourekas)は、「オーディオ・コーデック・ソリューションを新たに市場に投入できることを嬉しく思います。IDTは継続してオーディオ部門に莫大な投資を行っており、アジア地域における製品やソフトウェアの開発能力を強化してきました。また、カスタマー・サポート機能を世界各地に大幅に追加するとともに、ソフトウェア開発環境ならびに機能を拡大しました。さらに、このオーディオ製品にIDT独自の低消費電力技術やミックスド・シグナルに関する専門的技術を組み込みました。92HD71Bは、当社がPCオーディオ市場に参入して以来、初めて製品全体の開発を行った製品です。お客様独自のカスタマイズ設計を可能にする当社の先進的ソフトウェアと一緒に使っていただくことで、92HD71BはPCオーディオ体験を劇的に向上させ、お客様にとってのシステム価値を高めます」と述べている。
92HD71Bとソフトウェアは、複数の独立したオーディオ・ストリームをサポートすることで、フル・デュプレックスステレオ・オーディオと、同時VoIPテレフォニーを実現する。さらに、ドライバーの最適化など、柔軟性が高く最適化された電力管理と、専門性の高いオーディオ回路によって、ポップ・ノイズやクリック・ノイズなどの音声異常を軽減し、より洗練されたオーディオ体験を提供する。また、ノートPCのサブ・ウーファー向けのモノラル出力機能を提供すると同時に、電源電圧が1.5V/3.3VのHDオーディオ向けの信号出力機能を備えている。これらの機能の実行時間は選択できるため、幅広いシステム設計に対応することができる。
92HD71Bのその他の機能
* デジタル・マイクロホン入力機能:VoIP テレフォニーや音声認識用に最適化された、小型・高品位デジタル・マイクロホンに対応する。
* 高性能アナログ・ミキサー・オプション:オーディオ・ソースをミキシングして1つのストリームに統合する際に最大限の柔軟性を実現する。
* 統合ヘッドホン・アンプ:外付け回路が不要となる。
* ジャック挿入検出機能:ユーザーのイベント検出/管理機能を動的かつ先進的に実現する。
IDTのPCオーディオ・ソリューションについて
IDTのPCオーディオ・ソリューションは、ユーザー体験を最大限に向上させる先進のソフトウェア機能を提供し、同時に最高性能のオーディオ品質を保証するPCシステムを提供する。IDTのオーディオ・ポートフォリオは、統合デジタル・マイクロホン・インタフェース、アナログ・ミキサー、ADAT(R)光インタフェースといった先進技術を備えた、2~10チャネルのオーディオを統合した製品である。また、Windowsロゴ プログラムに要求されるオーディオ品質も実現している。さらに、世界各地に展開するIDTの優れたカスタマー・サービスとサポートでは、ドライバー・ソフトウェア、ユーティリティ、各種ツール、必要となるハードウェアなどを備えるとともに、オーディオ技術の専門家も揃え、システム設計の効率やオーディオ体験の向上を支援する。
価格および供給状況
IDTの92HD71Bには、RoHS規格に対応した48ピンQFPパッケージと48パッドQFNパッケージがあり、現在サンプル出荷中である。
価格は10,000個当たり1ドル62セント米国ドル。IDTのPCオーディオ・ソリューションの詳細については www.idt.com/go/audio をご覧ください。
< IDT社の概要 > URL: http://www.idt.com/
IDTは、デジタル・メディアの世界をより豊かにすることを常なる目標として、同社の基盤となる半導体製造経験と、重要な技術革新を組み合わせて、顧客企業の抱える問題を解決する低消費電力のミックスド・シグナル・ソリューションを開発、提供しています。カリフォルニア州サンノゼに本社を置くIDTは、設計、製造、および販売の拠点を世界中に持っています。
IDTの株式は、NASDAQ株式市場(R)において“IDTI”の銘柄で取引されています。IDTに関する更に詳しい情報については、 www.IDT.com をご覧ください。
<日本IDT株式会社 について> URL http://www.idt.co.jp/
日本IDT株式会社(所在地: 東京都千代田区三番町8番1三番町東急ビル7F、資本金: 1億円)は、米国IDT社が100%出資し1987年に設立されました。
日本IDT株式会社は、お客様のイノベーションの加速に不可欠な半導体ソリューションの設計、開発、提供におけるワールドリーダーであるIDTの日本法人です。通信、コンピューティング、デジタル家電分野において、技術発展のために複雑化するシステム設計の問題解決を支援します。
システムレベルの技術知識と、広範囲にわたるさまざまな技術を統合することで、IDTは、タイミング製品、ネットワーク・サーチ・エンジン、フロー・コントロール・マネジメントIC、また業界標準規格に準拠したシリアル・スイッチ製品を含め、必要不可欠な製品を提供していきます。
IDTならびに IDTのロゴはIntegrated Device Technology, Inc.の商標または登録商標です。
その他のすべてのブランド名、製品名およびマークはそれぞれの所有者の商標または登録商標です。
●お問い合わせ先
日本IDT株式会社 電話:03-3221-9823