協和発酵、抗てんかん剤「KW-6485」の承認を取得
抗てんかん剤 KW-6485(一般名:トピラマート)
承認を取得
協和発酵(東京都千代田区 社長:松田 譲)は、抗てんかん剤 KW‐6485 (一般名:トピラマート/Topiramate)について、2007年7月31日付で承認を取得しましたのでお知らせいたします。
本剤は薬価基準収載後、製品名を「トピナ(R)錠50mg」および「トピナ(R)錠100mg」として、当社より製品流通および販売を開始する予定です。
トピラマートは1979年に米国で創製された化合物で、その後の欧米での臨床試験において、てんかん発作抑制の有用性が認められ、1995年に英国で抗てんかん剤として最初の承認を受けました。翌1996年には米国においても承認され、すでに世界100ヵ国以上で承認されています。
本剤は、主な抗てんかん剤が有する作用機序の他に、てんかん発作のきっかけとなるAMPA受容体(グルタミン酸受容体の一種)にも作用する新しい機序を有するため、高いてんかん発作抑制効果が期待されています。
国内においては当社が臨床開発を実施し、既存の抗てんかん剤では十分な効果が認められないてんかん部分発作を有する患者において、他の抗てんかん剤への付加投与による発作抑制効果が確認されましたので、当局へ承認申請を行い、この度「他の抗てんかん薬で十分な効果が認められないてんかん患者の部分発作(二次性全般化発作を含む)に対する抗てんかん薬との併用療法」の効能・効果で承認を取得しました。
「てんかん」は、てんかん発作を繰り返し起こす大脳の慢性疾患で、臨床症状や発作時の脳波所見に基づき、主に「部分てんかん」および「全般てんかん」に分類されます。
また既存の抗てんかん剤治療で十分な発作抑制が見られない難治のてんかんは少なくなく、てんかん患者数全体のおよそ20%~30%程度と推定され、そのうち部分てんかんが約半数以上を占める、といわれています。
当社では、抗てんかん剤「デパケン(R)」を1975年より販売、各種の剤型(錠剤・シロップ・細粒・徐放性製剤)を揃えており、これまでも主に全般てんかんの治療などで貢献してまいりましたが、難治の部分てんかんの発作抑制効果を有する本剤の承認取得および今後の販売開始により、一層てんかん患者様のQOLの向上に寄与・貢献が出来ると考えています。
以上