島津製作所、操作性・使い勝手の優れた電子上皿天びんシリーズ12機種を発売
高機能・低価格で 操作性・使い勝手のすぐれた電子上皿天びんの新シリーズを発売
アルミ一体型センサー搭載機とロードセル搭載機 計12機種
-電子上皿天びんのラインアップを強化し、拡販を目指す-
島津製作所は、電子上皿天びんの高機能機シリーズと低価格機シリーズの中間に位置する新シリーズとして、高機能機に採用している当社独自の高精度アルミ一体型質量センサーを搭載した電磁力平衡式の4機種と、操作性・使い勝手を向上させたロードセル*1 搭載の8機種、計12機種(商品名:電子上皿天びん“Amidia(アミディア)”TX/TXBシリーズ)を、8月10日から発売します。
*1 ロードセル:荷重による電気抵抗の変化を利用した荷重変換器
電子上皿天びんは、試料の重さによる電磁力や電気抵抗の変化から質量を求める方式の精密天びんです。現在、このクラスの電子上皿天びん機種の市場規模は、国内では年約50億円(世界市場は年500億円)で、今後、さらに拡大が見込まれています。
最近、製造分野や品質管理分野で電子上皿天びんが幅広く利用される中で、ユーザーから、普及機には高機能化、高級機には低価格化の要求が強まりつつあり、仕様・価格とも中間的な機種の充実が求められています。新シリーズは、こうしたユーザーの要望の高まりに応えて発売するもので、ラインアップを拡充して拡販を図り、電子上皿天びんの国内トップシェアを目指します。
新発売のシリーズのうち、TXシリーズは、アルミニウム合金から一体成形によって製作した当社独自開発の質量センサー“ユニブロック(UniBloc)”を搭載しており、上位機並みの高機能を備えながら、操作性・使い勝手と低価格化を図りました。“ユニブロック”は、ばねやねじなどを一切使用しない構造のため、精密天びんで重視される温度変化による性能変化がほとんど起きず、風・振動の影響を受けにくく、衝撃に強いなど、高い信頼性が大きな特長です。
一方、TXBシリーズは、質量センサーにロードセルを採用しており、低価格化を図るとともに、操作体系・機能をTXシリーズと同一とすることにより、高機能な電磁力平衡式電子 天びんにひけをとらない操作性・使い勝手の良さを実現しました。
このほか、TX/TXBシリーズには操作性・機能に関して次のような特長があります。
・メニュー操作専用のキーを測定用キーから独立させ、十字キーによって、携帯電話のメニュー操作のように簡単に操作が行える。(Smart+(プラス))
・当社独自の“応答性・安定性調整機能”(Smart Setting)を備えており、測定作業途中に作業を中断することなく、表示の安定や反応スピードをアップさせることができる。
・WindowsR直結機能を備えており、測定データをEXCELなどのアプリケーションにソフトウェアなしで直接取り込むことができる。
さらに、TX/TXBシリーズは、簡単なキー操作と分銅を載せるだけで校正が行える機能や、上下限値に対する合否を判定する機能、個数測定機能など、ユーザーのニーズに対応する幅広い応用測定機能を備えています。
当社は、本シリーズを、製薬・化学関係の研究開発部門や、大学、研究機関のほか、さまざまな産業分野の品質管理分野、製造現場をターゲットとして拡販します。
【 新製品の概要 】
■機種と定価
TXシリーズ
ひょう量 :220g~3,200gまで
最小表示:0.001g~0.01gまで
定 価 :115,000円~129,000円(税抜き) 計4機種
参考 ) なお、ほかに海外市場向け機種として、ひょう量300カラット、最小表示0.001カラットの宝石用カラット天びんがある。
TXBシリーズ
ひょう量 :220g~6,200gまで
最小表示:0.01g~1gまで
定 価 :58,000円~78,000円(税抜き) 計8機種
■販売計画
全機種合計 年間6,000台(国内外)