ソフィアシステムズ、エミュレーターと実機を使用したリアルタイムC0/C1カバレッジ測定機能を発表
ソフィアシステムズ
エミュレータと実機を使用した
リアルタイムC0/C1カバレッジ測定機能を発表
マイコン開発支援装置の総合システムメーカーである株式会社ソフィアシステムズ(本社:神奈川県川崎市、代表取締役社長:原島克美、資本金90百万円、ソフィアホールディングス(JASDAQ上場企業(6942))の100%子会社、以下ソフィア)は、「エミュレータと実機を使用したリアルタイムC0/C1カバレッジ測定機能」を発表いたしました。
今回発表する機能を実現するソフトウェアは、ソフィア製高級言語デバッガ「WATCHPOINT」のアドオン・ソフトウェア「WATCHPOINT for Coverage Analyzer」です。
カバレッジ(Coverage)とは、テスト網羅率のことを指し、作成したプログラムの品質を示す表現として、プログラムについて「どの程度実行テストを行ったか」という、テストの十分性を表します。このアドオン・ソフトウェアではC0/C1カバレッジを、実機を使用して高速に測定することができます。
カバレッジ測定のような品質検査ツールは、開発ツールとは役割も筐体も異なっていましたが、開発ツールであるエミュレータに測定機能をプラスさせることによって、1台で開発と品質検査が行え、繋ぎ替える手間がなくなり、非常に便利になりました。
開発エンジニアは、従来、分岐トレース機能で、膨大な量のプログラム解析を長時間かけて行っていましたが、このアドオン・ソフトウェアを使用すれば、必要な箇所のみのカバレッジ測定が可能となり、同時に実行解析もできるので、開発と品質検査の大幅な時間短縮が実現されます。
他にもWATCHPOINT for Coverage Analyzerは以下の特徴があります。
・マイコンはARMコアETM(Embedded Trace Macrocell)付を前提としており、CPUに負荷をかけずに高速でリアルタイムな測定が可能
・C/C++命令、アセンブラ命令に対応
・プログラム等を変更せずに測定。ソースコードには手を加えないので再コンパイルの必要がありません。
(注)CコンパイラはIAR社製を前提としています。
また、シミュレータでは再現することができなかったmsecやμsecオーダーで入って来る割り込み処理や、タイミングにより分岐先が変化するようなプログラムに対しても、カバレッジ測定が可能になり、動作の検証にシビアなタイミングが要求される製品の品質向上に役立てることができます。
ソフィアは、「エミュレータと実機を使用して高速にC0/C1カバレッジ測定するソフトウェア」について、特にC1カバレッジを行う装置は業界初と捉え、特許を出願中です。
●株式会社ソフィアシステムズについて
株式会社ソフィアシステムズは1975年に設立され(2007年1月に「株式会社ソフィアシステムズ準備会社」に全事業を承継し、2007年4月に「株式会社ソフィアシステムズ」に名称変更、株式会社ソフィアホールディングスを親会社とする100%出資子会社となる)、30年にわたり一貫して組込みシステム分野でリーダ的役割を担い、マイコン開発支援装置をベースにした包括的な開発ソリューションを提供して参りました。
ソフィアは、組込み開発の有力企業と、緊密な関係で仕事をしています。また、先駆的なテクノロジーを持つ企業などと、新しいパートナーシップを形成するよう常に努力しています。ソフィアは、多くのハードウェアエンジニアおよびソフトウェアエンジニアが、限られた時間と予算内で、開発プロジェクトを完了させることを可能にする、強力で信頼性のあるリアルタイム・マイクロプロセッサ・エミュレーションシステムを一貫して提供しています。この高品質な製品は、企業や官公庁、研究機関、学校関係などの顧客から、長期にわたり支持されています。
ソフィアは、国内では、東京および大阪に営業拠点があります。 また海外では、北米、その他アジアや中東、ヨーロッパに、販売代理店網があります。
ソフィアに関しての詳細は、ソフィアWebサイト http://www.sophia-systems.co.jp (日本語)、 http://www.sophia-systems.com (英語)を参照して下さい。
<補足説明>
■C0カバレッジとは?
命令網羅率(ステートメントカバレッジ) 。
プログラムの全ての命令の数を分母とし、少なくとも1回は実行した命令の数を分子とした率です。
Cソースの場合は行単位の実行、アセンブラの場合は命令単位の実行が対象になります。 C0カバレッジを測定すると、一度も実行されていない命令(検査もれ)を検出することができます。
■C1カバレッジとは?
分岐網羅率(ブランチカバレッジ)。
条件分岐(Cソースでは、if文、while文など、アセンブラでは条件分岐命令など)において、真の分岐先、偽の分岐先を解析し、存在する全ての真偽の分岐の数を分母とし、少なくとも1回は実行した分岐の数を分子とした率です。
■特許出願と販売について
この機能は、株式会社東芝および沖電気工業株式会社のエンジニアと、ソフィアのエンジニアによる共同出願となります。製品化・販売・出荷に関しては、ソフィア単独で行ないます。
●サポート製品:WATCHPOINT for Coverage Analyzer「WP4CA ARM」
●価格:各500,000円(税別)
WATCHPOINTはソフィアシステムズ社の登録商標です。
その他の会社名、商品名、商標はそれぞれの所有者に帰属します。
(※添付資料あり)