アンリツ、TD-SCDMA方式携帯電話端末対応のラジオコミュニケーションアナライザーを開発
TD-SCDMA方式携帯電話端末に対応
ラジオコミュニケーションアナライザ MT8820B/MT8815B
アンリツ株式会社(社長 戸田 博道)は、ラジオコミュニケーションアナライザMT8820B/MT8815Bの機能を強化。新たに、中国が独自に開発・推進している第3世代携帯電話システムであるTD-SCDMA(注)方式携帯電話端末に対応したTD-SCDMA測定ハードウェア MT8820B-007/MT8815B-007、TD-SCDMA測定ソフトウェア MX882007C、TD-SCDMAボイスコーデック MX882007C-001を開発。8月13日から販売を開始いたしました。
MT8820B/MT8815Bに、TD-SCDMA基本構成を搭載することで、TD-SCDMA方式携帯端末の呼接続試験(基地局と携帯電話端末の接続試験)、RF送受信試験(携帯電話端末の送信・受信性能に関する試験)が行えます。
TD-SCDMA方式携帯電話端末は、GSM方式へも対応できるデュアルモード(※1)になることが予定されていますが、MT8820B/MT8815Bは、TD-SCDMA/GSMデュアルモード試験構成が可能。さらに、MT8820Bは、2台の携帯電話端末を同時に試験できるパラレルフォン測定機能を有していることから、TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の量産に最適です。
また、オーディオ構成を追加することで、対向通話試験やオーディオ試験も可能となり、開発段階での音声通話品質の評価も行えます。
[開発の背景]
携帯電話加入者数が増加の一途をたどっている中国は、今や世界最大の携帯電話市場となり、第3世代方式携帯電話サービスの普及への期待も高まっています。こうした中、中国が独自に開発・推進している第3世代携帯電話システムであるTD-SCDMA方式は、北京オリンピックに向け、試験運用が大幅に拡大される予定です。また、TD-SCDMA方式対応の携帯電話端末はGSM方式とのデュアルモードになることが予定されています。
これまでアンリツは中国の端末メーカーに、W-CDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の製造用測定器として、ラジオコミュニケーションアナライザMT8820B/MT8815Bを提供してまいりましたが、これらのメーカーからTD-SCDMA方式の試験運用拡大に向け、これらのメーカーから同方式への対応が強く求められていました。そこで、新たにTD-SCDMA測定ハードウェア MT8820B-007/MT8815B-007、TD-SCDMA測定ソフトウェア MX882007C、TD-SCDMAボイスコーデック MX882007C-001を開発いたしました。GSM試験構成のMT8820B/MT8815Bに、MT8820B/MT8815B-001、MT8820B-007/MT8815B-007、MX882007C、MX82007C-001を搭載することにより、TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の評価で実施される呼接続試験、RF送受信試験など各種試験が行えます。
[製品概要]
ラジオコミュニケーションアナライザMT8820B/MT8815Bに、W-CDMA測定ハードウェアMT8820B/MT8815B-001、TD-SCDMA測定ハードウェアMT8820B/MT8815B-007、TD-SCDMA測定ソフトウェアMX882007Cを搭載することで、TD-SCDMA方式携帯電話端末の呼接続試験、高速・高確度のRF送受信試験が可能となります。さらにTD-SCDMAボイスコーデックMX882007C-001と既に提供しているオーディオボードMT8820B-011/MT8815B-011を追加ることで、対向通話試験やオーディオ試験が可能となります。
■TD-SCDMA 測定ハードウェア MT8820B/MT8815B-007
TD-SCDMA方式の呼接続機能、RF送受信測定機能に必要となるハードウェアです。
■TD-SCDMA 測定ソフトウェア MX882007C
TD-SCDMA方式の呼接続機能、RF送受信測定機能に必要となるソフトウェアです。
■TD-SCDMA ボイスコーデック MX882007C-001
TD-SCDMA方式の 対向通話機能やオーディオ測定に必要となるソフトウェアです。
[主な特長]
■TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の評価が可能
GSM試験構成のMT8820B/MT8815Bに、MT8820B-001/MT8815B-001、MT8820B-007/MT8815B-007、MX882007C、MX882007C-001を搭載することで、TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の評価で実施される呼接続試験、RF送受信試験、音声通話試験が行えます。
■TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末が2台同時に試験可能
MT8820Bは、2台の携帯電話端末を同時に試験できるパラレルフォン測定機能を有しており、TD-SCDMA/GSMデュアルモード携帯電話端末の量産試験が効率よく行えます。
[対象市場・用途]
■対象市場:携帯電話端末メーカー
■用途:TD-SCDMA方式携帯電話端末の開発・製造時に実施される呼接続試験、RF送受信試験、音声通話試験
[営業情報]
■発売開始 :平成19年8月13日
■予定販売台数:国内/海外計100セット(初年度1年間)
■参考価格
・MT8820B TD-SCDMA/GSM携帯電話端末製造用構成(パラレルフォン測定対応)
:1,600万円
・MT8815B TD-SCDMA携帯電話端末開発・製造用構成
:735万円
[用語解説]
※1 デュアルモード
1台の携帯電話端末で異なる携帯電話システムに対応できるもの。TD-SCDMA/GSMデュアルモード端末の場合、TD-SCDMAのサービスエリアでは、TD-SCDMA方式で通信し、GSMのサービスエリアでは、GSM方式で通信する。
◇お客様からのお問合せ先
アンリツ株式会社
計測サポートセンター
TEL.0120(827)221
E-mail: MDVPOST@cc.anritsu.co.jp