東洋文庫の知られざる逸品を初公開 ― 新発見の浮世絵12点が登場 ―
江戸開府400年を迎える本年、東京都千代田区の記念事業の一環として、また、財団法人東洋文庫の創立80周年を記念して、同館が所蔵する貴重なコレクションを初めて一般に公開する特別記念展「東洋文庫名品展」を2003年12月23日(火・祝)から2004年1月12日(月・祝)まで丸ビルホール(丸の内ビルディング7階)で開催いたします。
国内最大、世界五指の一つに数えられる東洋学の研究図書館「東洋文庫」は、1924年に三菱三代当主である岩崎久彌氏が設立。「モリソン文庫」(2万4千冊)や「岩崎文庫」(3万7千冊)を中核に、アジアの歴史・文化研究に関する約88万冊の図書や資料を所蔵しています。本展では、その貴重なコレクションから、江戸に関する当時の地図や本、浮世絵、マルコ・ポーロの『東方見聞録』、杉田玄白訳の『解体新書』など厳選した80点を展観。東洋文庫の知られざる逸品を初公開いたします。特に、北斎、歌麿、写楽、広重をはじめとする浮世絵(56点出品・風景画を含む)はいずれも色彩鮮やかで非常に稀少な名作揃い。今回、浮世絵12点が新たに発見されるなど、江戸開府400年を記念するにふさわしい展覧会が実現いたします。
尚、本展会期中、光の彫像が街を美しく彩る「東京ミレナリオ」が開催されます。今年の冬、丸の内はアート・芸術の街に変わります。
開 催 概 要
【展覧会名】千代田区江戸開府400年記念事業「東洋文庫名品展」
北斎、歌麿、写楽… 秘蔵の浮世絵から東方見聞録、解体新書まで
【会 期】2003年12月23日(火・祝)~2004年1月12日(月・祝) ※元旦は休館
【会 場】丸の内ビルディング7階「丸ビルホール」
(東京都千代田区丸の内2-4-1 ※JR・丸の内線「東京」駅直結)
【開館時間】10:00~21:00(入館は20:30まで)
【観 覧 料】一 般 800円
高校・大学生 500円
中学生 無 料
【出品点数】80点
【主 催】千代田区江戸開府400年記念事業実行委員会
東洋文庫、NHK、日本経済新聞社
【特別協賛】三菱地所
【協 賛】三菱グループ
【協 力】大手町・丸の内・有楽町地区再開発計画推進協議会
【一般のお問合せ】03-5777-8600(ハローダイヤル)
― 参考資料:東洋文庫について ―
財団法人東洋文庫
東洋文庫は、東洋学全般に亘る専門図書館ならびに研究所として国内では最大、国際的にも世界五指の一つに数えられ、広くアジア全域を対象とする東洋学の中心的センターの役割を果たしています。1917年、三菱合資会社の岩崎久彌氏が、当時中華民国総統府顧問をつとめたジョージ・アーネスト・モリソン氏の蔵書を購入し、これに和漢籍の充実を図り、1924年に財団法人東洋文庫を設立しました。現在の所蔵総数は約88万冊。国宝5点、重要文化財7点を含む多くの貴重資料や、モリソン文庫、岩崎文庫を中心とした貴重コレクションがあります。
【所 在 地】東京都文京区本駒込2-28-21
TEL:03-3942-0121 FAX:03-3942-0258
【閲覧時間】9:00~16:30
【閲 覧 料】無料
【休 館 日】土・日曜、祝日、毎月末日、年末年始
【理 事 長】斯波 義信
東洋文庫の歩み
1917 岩崎久彌氏、G.E.モリソン旧蔵のモリソン文庫(約24,000冊)購入
1924 財団法人東洋文庫設立・発足
閲覧室を開設、図書閲覧始まる
1932 岩崎文庫(和漢書37,833冊)受贈
新館書庫増築完成
1947 文部省(現・文部科学省)、東洋文庫事業に補助金交付を開始
1948 国立国会図書館と支部契約を締結。
図書の閲覧業務に関し、国立国会図書館東洋文庫支部となる
1953 ハーバード・エンチン財団の助成により、東方学研究日本委員会が発足
1954 ロックフェラー財団等の助成により、近代中国研究委員会が発足
1958 国内東洋学界の情報交流を目的に東洋学連絡委員会を創設
1959 東洋文庫維持会が組織される
1960 研究部5部門12研究委員会体制へ移行
1961 ユネスコ東アジア文化研究センターが東洋文庫に附置される
1968 特別書庫増築完成
1969 新本館(現在の別館)新築落成
1976 永年の国際交流貢献により「国際交流基金賞」を受賞
1983 新書庫1号棟および本館事務棟竣工
1989 モリソン二世文庫を購入
1994 フランス国立極東学院が東京支部を東洋文庫内に設置
1999 フランス国立極東学院との間に学術交流協定を締結
2003 附置ユネスコ東アジア文化研究センターが終結
研究部研究新体制(5部門11研究班体制)へ移行