2007'07.04.Wed
フリースケール、EDGE対応の高集積度RFサブシステムを発表
フリースケール、EDGE対応RFサブシステムのサイズを50%削減
DigRFインタフェースをサポートし、携帯電話端末の市場投入をスピードアップする小型ソリューション
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:高橋恒雄)は、GSM/GPRS/EDGE(Enhanced Data Rates for GSM Evolution)携帯電話端末用のRFソリューションとして、同社初のRF CMOS 90 nm設計によるトランシーバとパワーアンプから成るRFサブシステム「RFX275-30」を発表しました。
このRFX275-30は、業界トップレベルの低い送受信電流、高い受信感度、そしてコンパクトな基板面積を実現しています。またベースバンド・プロセッサへのインプリを短期間で行えるよう、SmartRFと呼ばれるシンプルなプログラミングを実現する革新的なアーキテクチャを採用しました。これによって携帯電話メーカーは面倒なドライバソフト開発から開放されます。さらに、独自のPolar変調方式を採用することにより、EDGE対応端末が抱えている製造時の試験時間と歩留まりを大幅に改善する事に成功しています。パッケージング面においては、周辺パッシブ部品を取り込むことにより、部品点数が削減されました。
フリースケールの副社長兼ラジオ・プロダクト・ディビジョンのジェネラル・マネージャーであるクラウス・バーリングは、次のように述べています。「このRFサブシステムは、お客様が次世代の携帯電話を迅速かつ効率的に開発できるようにするための、フリースケールの絶え間ない努力を反映しています。このRFサブシステムを採用すると、携帯電話端末の市場投入時間をさらにスピードアップすることができます。また、基板面積を50%以上も削減したことで、非常に小型かつ柔軟なデザインの新製品開発を可能にします。」
新しいEDGE対応RFサブシステムであるRFX275-30は、フリースケールの第一世代EDGEソリューションをベースにして、さらなる改善を行ったことにより、RFシステム設計者に以下のような大きなメリットもたらします。
・SmartRFによるプログラミングの簡素化により、ドライバ開発時間を66%短縮
・製造工程での無線部分テスト時間を90%短縮
・第一世代のソリューションと比較して電話の製造歩留まりを30%改善
【フリースケールのEDGE対応RFトランシーバ MMM7010】
第一世代の成功をベースに開発されたMMM7010は、最先端の90nm RFCMOS技術で製造されており、従来よりも基板面積を半分以下に縮小しています。
【フリースケールのEDGE対応RFサブシステムRFX275-30】
RFX275-30は、トランシーバ回路にアナログ・ベースバンドとDigRFインタフェースを統合したMMM7010トランシーバと、アンテナ・スイッチ、パワーコントロール、ハーモニック・フィルタおよび周辺パッシブ部品を搭載したMMM6028パワーアンプから構成されています。この高集積度RFサブシステムは、以下の特長を持っています。
・低消費電力により、待ち受け時間と通話時間を延長
・-110dBmの受信感度により、通話クォリティを改善
・クリアな受信と低ノイズを実現し、通話切れを削減
・高集積度部品で構成され、工程での組立て効率を改善
・オート・キャリブレーションによって工程でのRF調整時間と製造歩留まりを改善
・SmartRFプログラミング・モデルによって端末の市場投入をスピードアップ
【SmartRFによるシンプルなレイヤ1プログラミングによって端末の市場投入をスピードアップ】
2006年初めに第一世代のRFX275-20 RFサブシステムで採用されたSmartRFと呼ばれるフリースケールの革新的なレイヤ1プログラミング・モデルは、現在ワールドワイドで販売されているさまざまな携帯電話で既に実績があり、RFX275-30にも継承されています。SmartRFとは、シンプルなコマンドベースのレイヤ1ドライバ開発を可能にするアーキテクチャです。これまで、RFトランシーバを制御するベースバンド・プロセッサのドライバソフト開発では、トランシーバ、パワーアンプ、アンテナスイッチ、ローノイズ・アンプ、ベースバンド・プロセッサ、そして電圧レギュレータの間のクリティカル・タイミングをすべて考慮しなければなりませんでした。これらのタイミング依存関係が保証されたドライバソフトを完成させるためには、非常に多くの開発期間と検証のための労力が必要でした。
ところが、SmartRFプログラミング・モデルでは、そういったクリティカル・タイミングを意識すること無く、必要な周波数チャネルとパワー・レベルを1つのコマンドで指定するだけで済みます。これは、RFトランシーバ内部にあるロジック回路がそのコマンドで定義されたイベントに必要なパラメータや、イベントに関わる周辺部品のクリティカルなタイミング制御を自動的に行うことで、システムの無線規格準拠性を保証するものです。さらにこのプログラミング手法は、キャリブレーション時における調整ステップ数を短縮しつつ、無線規格準拠性を保証します。
フリースケールのEDGE対応RFソリューションは、DigRF規格に準拠しており、業界標準との互換性も維持しています。DigRF規格は、電話メーカーがさまざまなサプライヤから調達した部品を組み込む際に、それらの相互接続性を保証してくれる重要なインタフェースです。フリースケールは、DigRF規格準拠のRF製品を開発して量産した数少ない企業の1つであり、初期の製品と比較して性能を大幅に高めています。
RFX275-30 EDGE対応RFサブシステムは、現在サンプル出荷中であり、2007年第3四半期には量産体制に入る予定です。
フリースケールのEDGE対応RFサブシステムの詳細については、 www.freescale.com/cellularRF をご覧ください。
< フリースケール・セミコンダクタについて >
フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、ネットワーキングおよびワイヤレス・マーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界30カ国以上の国で、半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。フリースケールは世界的な大手半導体メーカーです。直近4四半期の売上高は62億ドル(USD)でした。
詳細は、 http://www.freescale.com (英語)、または http://www.freescale.co.jp/ (日本語)をご覧ください。
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Tel:0120-191014
Email:support.japan@freescale.com
*FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、フリースケール社の商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。
● 関連リンク
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