日本光電、コンパクトなデジタル脳波計「Neurofax」を発売
日本光電、コンパクトなデジタル脳波計を新発売
医用電子機器メーカの日本光電(荻野和郎社長 新宿区西落合1-31-4)は、この度、デジタル脳波計「Neurofax」の販売を開始しました。 新製品は、「Slim & Smart」をコンセプトに、機動性の向上をはかり、検査室での脳波測定から、法的脳死判定におけるベッドサイドでのECI(*1)脳波測定まで、場所を選ばず脳波検査を効率的に行うことができます。
デジタル脳波計「Neurofax」(型式 EEG-1214)の主な特長は下記のとおりです。
1.小型・軽量化
新製品は、誰でも簡単に扱えるようポータブル機器の基本機能を追求し、従来比80%の軽量化と小型化を実現。 また大型医療機器に採用されている、旋回ロック機構付きのキャスターを採用し、機動性を大幅に向上させました。
2.ナビゲーション機能による検査の省力化
新たに採用したメニュー方式によるナビゲーション機能を搭載。測定プロトコルを画面上の測定ボタンとして登録することができ、順番にクリックしていくことで、簡単確実に検査をすすめていくことができます。
また、オート機能により、自動計測することもでき、検査の省力化を計ることもできます。
3.脳波を視覚的に解析、表現
リアルタイム周波数マッピング(*2)機能を標準搭載。睡眠賦活や過呼吸賦活(*3)などによりダイナミックに変化する脳波を視覚的に捉えることができ、より適確な賦活脳波の判定が可能です。
また、脳波の二次解析機能として、スパイク波の焦点推定に役立つ三次元電位マップ機能や、測定された全脳波データの周波数帯域の変化を一目で確認できるDSA表示(*4)機能により、脳波を簡単にわかりやすく解析、表示します。
4.ペーパレス運用とインク書きによる紙記録の双方に対応
脳波データは全てデジタル保存され、ペーパレスの運用を行うことにより記録データの保管スペースの大幅な縮小が可能です。
また、リアルタイムかつ真正性が要求されるECI脳波測定では、インク書き記録器による従来どおりの紙記録も行うことができ、院内のIT化を含む幅広い脳波検査に対応します。
本体価格は530万円。 国内の脳波検査施設を対象に、今後3年間で450台以上(推定シェア90%以上)の販売を見込んでいます。
●用語説明
(*1) ECI
Electro Cerebral Inactivity の略。法的脳死判定の判定基準の一つである、平坦脳波をさす。
(*2) 周波数マッピング
脳波の周波数分析を行い、δ、θ、α、β波などの帯域別の脳波が頭皮上にどの位の強さで分布するかをカラー表示する方法。
(*3) 過呼吸賦活
通常の呼吸より早いペースで呼吸をさせることにより、脳虚血を起こさせ、その時に出現する脳波異常や、賦活停止後の脳波の回復過程から異常を捉える方法。
(*4) DSA(Density Spectrum Array)表示
脳波の周波数分析を行い、トレンド表示を行う方法。脳波全体の時間的な変化を直感的に捉えることができる。
以上