クラレファスニング、高耐熱性面ファスナー「ニューエコマジック」耐熱タイプを発売
高耐熱性面ファスナー<ニューエコマジック>耐熱タイプを開発・発売
自己消火性があり250℃の高温でもOK
面ファスナーの<マジックテープ>や<マジロック>を製造・販売するクラレファスニング(株)(本社:大阪市、社長:高岡光彦)は、スーパー繊維の一種で高耐熱性を特長とするPPS(ポリフェニレンサルファイド)繊維を、<マジックテープ>のフック部とル-プ部の両面に使用した高耐熱性面ファスナー<ニューエコマジック>耐熱タイプを開発し(特許申請中)、2007年3月1日より新発売します。
消防服や溶接現場・溶鉱炉などでの作業服は、燃えにくく万一着火しても燃え広がることのない自己消火性の難燃素材が使用されています。しかし、ボタン・ジッパー・留め具などの副素材まで、すべてにわたって難燃性能の高いものにするには、これまでいろいろと困難な問題がありました。
そこで当社が開発したのが、この<ニューエコマジック>耐熱タイプです。<マジックテープ>のフック部・ループ部・基布部の殆どすべての糸をPPSに変更した、高耐熱性を持った面ファスナーです。使用されているPPS繊維は、(*)LOI値が40に近く、200℃の雰囲気下でも強度を保持し、また耐酸性・耐アルカリ性にも優れています。また、係合力の維持や洗濯時の糸のほつれによる耐久性の低下を防ぐために通常は裏面に使用されるバックコート剤(ポリウレタン系樹脂が一般的)を使用していないため、環境対応型面ファスナーであり、かつ、このバックコート剤の弱点であった熱劣化・可燃性も同時に解消されました。
(*)LOI値とは
限界酸素指数値のこと。材料が燃焼を継続するために必要とする最低限の酸素濃度を示す。例えば、LOI値40の材料は酸素濃度が40%以上の雰囲気でなければ燃焼が継続しないことを示す。大気中の酸素濃度(約20%)で燃焼が継続する材料は、LOI値が19~21である。
当社は、面ファスナーの原料には加工のしやすさと高耐熱性を持ったPPS繊維を選定し、さらには2004年に確立した「環境により優しい織製面ファスナー生産方式」を活用することにより、業界で初めて<ニューエコマジック> 耐熱タイプを開発することができました。
当社は、今後、高耐熱性が要求される消防服・飛行服、溶接現場・溶鉱炉などでの作業服、子供・高齢者の衣服、エプロン・ふとんカバー・カーテン・カーペットなどのインテリア分野、自動車のエンジン回り結束テープ、航空機・宇宙船内などの留め具、防火シャッター、建築内装材のファスニング、家電関係など幅広い分野に販売していきます。
●商品概要
1.特長
(1)製品構成はPPS繊維90%以上なので、250℃までの高温に耐える。
(2)高温環境下(250℃×24時間)に曝した後も、面ファスナーの係合力は80%以上を保持している。
(3)PPS繊維主体でバックコート剤を使用していないので、自己消火性があり自動車用燃焼性試験(FMVSS水平法)、航空機用燃焼性試験(FAR.PART25.853B)に合格する。
(4)燃焼時の発煙量も従来の耐熱品と比較して極めて少ない。
2.商品サイズと価格
商品サイズ : 幅25mm、50mm
上代価格 : 25mm幅で1,000円/m
3.販売目標
初年度 : 1億円3年後:3億円
●クラレファスニング(株)の会社概要
1、本社 : 大阪市北区梅田1-12-39(新阪急ビル9F)
TEL : 06-6348-2555
2、社長 : 高岡光彦
3、資本金 : 1億円
4、従業員数 : 120名
5、業務内容 : 織製面ファスナー<マジックテープ>、成形面ファスナー<マジロック>、その他面ファスナー関連商品の開発・製造・販売。
(*<マジックテープ>は、織製面ファスナーでは日本のシェア60%でトップ)
<この製品についてのお問合せ>
クラレファスニング(株)営業本部
TEL:06-6348-2555
以上