フリースケール、13のセルラーバンドに対応した業界最小のRFサブシステムを発表
フリースケール、13のセルラーバンドに対応した業界最小のRFサブシステムを発表
3Gトランシーバに、実績あるEDGEトランシーバと
オープン・スタンダードのデジタル・インタフェースを組み込んだ先進のソリューション
フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン株式会社(本社:東京都目黒区下目黒1-8-1、代表取締役社長:高橋恒雄)は、携帯電話端末向け業界最小サイズの3Gマルチバンド対応RFサブシステム「RFX300-30」を発表しました。
この新しいRFサブシステムは、実績あるフリースケールのEDGEおよびUMTS技術をシングル・パッケージに統合し、基板面積とコストを大幅に削減します。また、SmartRFと呼ばれる非常にシンプルなプログラミング・モデルによってベースバンド・プロセッサへのインプリを短時間で簡単に済ませることができるため、携帯電話端末の開発から完成までの時間が短縮されます。さらに、業界で初めて、オープン・スタンダードの3G向けデジタル・インタフェースも組み込みました。この発表は、スペインのバルセロナで来週開催される3GSM World Congressに向けて行っています。
フリースケールの副社長兼ラジオ・プロダクト・ディビジョン・ジェネラル・マネージャーであるクラウス・バーリングは、次のように述べています。
「フリースケールは、携帯電話端末向けに高性能なソリューションを提供することに尽力して参りましたが、今回の新しいRFサブシステムにもその姿勢が明確に反映されています。この高集積度3G対応RFサブシステムにより、携帯電話機メーカーの皆様は、最新の携帯電話端末に求められるマルチバンド/マルチモード機能を実現することができます。また、レイヤ1プログラミングが劇的に簡素化されているため、3G携帯電話の開発を大幅にスピードアップすることができます。」
マルチバンド対応の3G RFサブシステム
新しい3G RFサブシステムであるRFX300-30は、UMTSおよびEDGEネットワークの両方において、マルチバンド/マルチモードをシングルパッケージでサポートします。最大13ものバンドをサポートするRFX300-30は、現在の携帯電話端末メーカーが最小の形状で、最も幅広いマルチバンド・サポートを実現する手助けをします。また、90nmのRFCMOS技術で製造されているフリースケールのRFサブシステムは、携帯電話端末メーカーに次のようなメリットをもたらします。
*9バンドUMTS対応
*4バンドGSM/EDGE対応
*最大7.2MbpsのHSDPA対応
*最大5.76MbpsのHSUPA対応
Signals Research Group,LLC.の創設者兼CEOであるMichael Thelander氏は、次のように述べています。「単一のサブシステムにRFトランシーバ、パワーアンプ、およびアナログ・ベースバンドを組み込むことが、次世代UMTS携帯電話端末のコスト削減には不可欠です。次世代の端末は、厳しい基板サイズ制約をクリアしつつ、HSDPAおよびHSUPAによって実現される豊富なマルチメディア機能をサポートしなければなりません。」
RFX300-30サブシステムは、アナログ・ベースバンド、RFトランスミッタ、RFレシーバ、パワーアンプ、パワーコントロールと、多くの周辺パッシブ部品を2つのパッケージに統合しています。RFX300-30はフリースケールのMMM7210 UMTS/EDGEトランシーバとMMM6038 EDGEパワーアンプで構成されています。MMM7210トランシーバは、クワッドバンドのGSM/EDGE機能に加えて、9つのUMTSバンドのうち最大4つを選択できることにより、同時に最大8バンドをサポートします。
「SmartRF」によるシンプルなレイヤ1プログラミングによって端末の市場投入をスピードアップ
2006年初めにRFX275-20 RFサブシステムで採用された「SmartRF」と呼ばれるフリースケールの革新的なレイヤ1プログラミング・モデルは、ドライバの開発時間を最大66%短縮することに成功し、RFX300-30にも採用されています。
「SmartRF」とは、シンプルなコマンドベースのレイヤ1ドライバ開発を可能にするアーキテクチャです。これまで、RFトランシーバを制御するベースバンド・プロセッサのドライバ・ソフト開発では、トランシーバ、パワーアンプ、アンテナスイッチ、ローノイズ・アンプ、ベースバンド・プロセッサ、そして電圧レギュレータの間のクリティカル・タイミングをすべて考慮しなければなりませんでした。これらのタイミング依存関係が保証されたドライバ・ソフトを完成させるためには、非常に多くの開発期間と検証のための労力が必要でした。
ところが、「SmartRF」プログラミング・モデルでは、そういったクリティカル・タイミングを意識すること無く、必要な周波数チャネルとパワー・レベルを1つのコマンドで指定するだけで済みます。これは、RFトランシーバ内部にあるロジック回路がそのコマンドで定義されたイベントに必要なパラメータや、イベントに関わる周辺部品のクリティカルなタイミング制御を自動的に行うことで、システムの無線規格準拠性を保証するものです。さらにこのプログラミング手法は、キャリブレーション時における調整ステップ数を短縮しつつ、無線規格準拠性を保証します。
オープン・スタンダードのデジタル・インタフェースを初めて3Gトランシーバに搭載3Gトランシーバに初めてオープン・スタンダードのデジタル・インタフェースを搭載したRFX300-30は、携帯電話端末メーカーがさまざまなサプライヤから集める部品の相互接続性を保証します。フリースケールは、DigRF標準に準拠した無線製品を開発および量産供給した最初の企業の1つです。
供給
RFX300-30 RFサブシステムはすでにサンプルの出荷が始まっています。量産は2007年第4四半期に開始を予定しています。
フリースケールのRFサブシステムの詳細については、www.freescale.com/cellularRFをご覧ください。
フリースケール・セミコンダクタについて
フリースケール・セミコンダクタ・インクは、自動車用、民生用、産業用、ネットワーキングおよびワイヤレス・マーケット向け組込み用半導体のデザインと製造の世界的リーダーです。フリースケールは、テキサス州オースチンを本拠地に、世界30カ国以上の国で、半導体のデザイン、研究開発、製造ならびに営業活動を行っています。フリースケールは世界的な大手半導体メーカーです。2006年度の売上高は64億ドル(USD)でした。
詳細は、http://www.freescale.com(英語)、またはhttp://www.freescale.co.jp/(日本語)をご覧ください。
読者からのお問い合わせ先:
テクニカルインフォメーションセンター
Tel: 0120-191014
Email: support.japan@freescale.com
FreescaleならびにFreescaleのロゴマークは、フリースケール社の商標です。文中に記載されている他社の製品名、サービス名等はそれぞれ各社の商標です。