2007'08.08.Wed
メディネット、順天堂大学などと共同で非小細胞肺がん対象の臨床研究を開始
メディネット、順天堂大学医学部附属病院4施設及び新横浜メディカルクリニックと共同で
非小細胞肺がんを対象とした臨床研究を開始
株式会社メディネットは、平成19年2月26日、順天堂大学医学部呼吸器内科(東京都文京区、教授:高橋和久)、及び医療法人社団滉志会新横浜メディカルクリニック(横浜市港北区、院長:金子亨)との間で、非小細胞肺がんを対象として、分子標的薬(i)であるゲフィチニブ(ii)と活性化自己リンパ球療法(iii)(CD3-LAK療法)の併用療法に係わる共同臨床研究を開始しましたのでお知らせいたします。本共同研究は、非小細胞肺がんに対する本併用療法の安全性、有効性の探索を目的としており、同大学医学部附属病院4施設(順天堂医院、順天堂浦安病院、順天堂東京江東高齢者医療センター、練馬病院)において実施し、平成21年12月までの期間を予定しています。
国内における平成17年の肺がんによる死亡者数は62,000人(iv)を超え、がんによる死因の第一位となっており、そのうちの80%程度が本共同研究の対象である非小細胞肺がんに分類(v)されます。非小細胞肺がんをはじめとする肺がんは、がんと診断された時点で既に約半数の症例は体内で遠隔転移が生じている状態(IV期)であるなど、病期が進行しているケースが多く見られます。一般的に、進行がんに対しては、放射線治療ならびに化学療法による治療が中心となりますが、非小細胞肺がんは抗がん剤に低感受性であるためその効果は限定的であり、患者数が多いにもかかわらず、治療が困難であることから、より有効な治療法の確立が望まれています。
本共同研究では、ゲフィチニブによる治療を受けている非小細胞肺がんの患者様に対し、ゲフィチニブと活性化自己リンパ球療法との併用による治療を実施し、安全性、有効性を探索するものです。本共同研究において、メディネットは、同社が保有する技術、ノウハウ、各種基礎データを提供するとともに、治療結果から得られるデータを解析する役割を担っています。本研究は、順天堂大学医学部附属順天堂医院をはじめとする4施設において実施することで、より多くの症例を対象とした臨床研究の実施が見込まれます。
本共同研究により、非小細胞肺がんに対する免疫細胞治療に係る新たな治療プロトコルが確立され、より安全かつ有効な治療の実現につながるものと期待されます。
以上
(i)分子標的薬
がん細胞の増殖に係わるたんぱく質等の特定の分子に作用し、がん細胞の増殖を妨げる薬剤。
(ii)ゲフィチニブ
イレッサ(R)(製造元:アストラゼネカ株式会社)の商品名で販売されている分子標的薬の一種。
(iii)活性化自己リンパ球療法
がん細胞を直接、攻撃、排除する免疫反応の中心となるリンパ球を患者自身の血液中から取り出し、体外で培養しながら増殖、活性化させた上で元の患者様の体内に戻すことにより、体内の異常細胞を排除する治療法。患者様自身のリンパ球を用いるため副作用は本質的に無く、外科療法、化学療法、放射線療法といった標準的な治療法と、あらゆるフェーズで併用が可能であり、最先端のがん治療オプションの一つとして数えられるようになりつつある。
(iv)「平成17年人口動態調査悪性新生物の主な部位別にみた性・年次別死亡数及び率(人口10万対)」(厚生労働省)
(v)「がん診療レジデントマニュアル第3版」(国立がんセンター内科レジデント編)
● 関連リンク
(株)メディネット ホームページ
順天堂大学医学部附属順天堂医院 ホームページ
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