日本精工、「杵形駆動ロール用長寿命二つ割り円筒ころ軸受ユニット」を開発・シリーズ化
鉄鋼連続鋳造設備向け“環境貢献型”「杵形駆動ロール用
長寿命二つ割り円筒ころ軸受ユニット」を開発、シリーズ化
~2倍の寿命(当社従来比)を達成し、鉄鋼設備の環境にも貢献~
日本精工株式会社(取締役代表執行役社長朝香聖一、以下NSK)は、鉄鋼連続鋳造設備(以下、連鋳設備)向けに、設備の周辺環境をクリーン化できる構造で従来比2倍の寿命を有する「杵形駆動ロール用長寿命二つ割り円筒ころ軸受ユニット」を開発し、シリーズ化しました。
連鋳設備用軸受は、水や鉄粉の多い環境で使用され、潤滑方式にはグリース方式とオイルを圧縮空気により供給するオイルエア方式との2つがあります。いずれの方式においても連鋳設備周辺環境のクリーン化に貢献する軸受ユニットが求められています。さらに近年、船舶およびパイプライン用等厚みのある鋼板の需要増加に伴い、高荷重下において長寿命の軸受ユニットへの要求が強まっています。
NSKは、これらのニーズにお応えできる、以下の特長を持つ「杵形駆動ロール用長寿命二つ割り円筒ころ軸受ユニット」を開発しました。
【製品の特長】
1.二つ割り円筒ころ軸受ユニットの寿命2倍を達成
新シール構造の採用により、軸受のころ長さを従来品より約30%アップすることに成功しました。その結果、2倍の長寿命を達成し、省資源およびお客様のメンテナンス周期の延長に貢献します。
2.グリース潤滑方式において、新シール構造の採用によりグリース漏れを防止
メインリップ(*1)に加え、新たに補助リップを付加したことにより、外部からの水・鉄粉の侵入を防止するとともに軸受ユニットからのグリース漏れを防止しました。
3.オイルエア潤滑方式において、潤滑性能を向上
特殊ラビリンスリング(*2)を付加することにより、一定量の潤滑油を常に内部に貯蔵して潤滑性能を向上させることに成功しました。
(*1)リップ;リングと軽く接触するシールの先端部分
(*2)ラビリンスリング;非接触式のシール構造を持ったリング
本製品は、周辺環境に配慮したいというお客様のニーズに応えるとともに、省資源・メンテナンス周期の延長に貢献します。2009年に売上10億円を目指します。
以上