四国化成工業、丸亀工場でプリント基板防錆剤の生産設備を約2倍に増強
プリント基板防錆剤の生産設備増強について
当社は、平成19年2月27日開催の取締役会において、プリント基板防錆剤の丸亀工場における生産設備の増強を決定いたしましたので、お知らせいたします。
記
当社は、プリント基板の銅回路防錆剤である水溶性プレフラックス(商品名「タフエース」)の丸亀工場における生産設備の能力を現在の約2倍に増強します。
「タフエース」は、携帯電話やパソコン、薄型テレビなどの電子機器に搭載されるプリント基板表面の銅回路が酸化するのを防ぎ、電子部品が実装される際に良好なはんだ付け特性が得られるようにするための薬品です。
プリント基板は、電子機器の急速な小型化、高性能化により高密度化や多層化などが進むとともに、環境対策上「鉛フリーはんだ」の使用が急速に増えています。一方、プリント基板回路の酸化防止などを目的とする表面処理にはいくつかの方法がありますが、はんだそのものを使うホット・エア・レベラー(HAL)や有機溶剤を用いる樹脂系プレフラックスといった処理方法は、各国の環境規制やVOC(揮発性有機溶剤)規制の強化から、急速に水溶性プレフラックスに取って代わられつつあります。
当社の「タフエース」は、部品の接合強度が高いことに加え、数度のはんだ付け工程に耐える高耐熱性や、鉛フリーはんだにもいち早く対応したことにより、国内はもとより中国、台湾等海外のプリント基板メーカーにも広く輸出されてここ数年急速に販売数量が伸びており、特に国内の水溶性プレフラックス市場では圧倒的なシェアを持っています。
「タフエース」は、1998年から丸亀工場(丸亀市港町)で生産を開始し、需要増に応じて逐次稼働率を上げてきましたが、同工場南エリアの現建屋における増設は不可能であることから、これを2004年末に先行取得した北エリア用地に移設・増強するものです。
新設備の概要は、鉄骨スレート作り3階の生産設備建屋(建築面積約400m2)、及び鉄骨スレート作り(建築面積約700m2)の倉庫で、今年3月より詳細設計に入り9月に着工、2008年2月末の完成を予定しています。投資総額は約10億円です。
なお、丸亀工場北エリアは現在、工場事務所棟と製品倉庫のみで運用しており、今回の「タフエース」が初めての生産設備となります。
以上