帝人化成、松山工場内に新実験棟とパイロットプラントを建設
市場即応型加工製品の研究開発を強化
帝人化成が松山工場内に新実験棟を建設!
帝人化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:佐野 喜八郎)は、ポリカーボネート(PC)樹脂の加工製品事業を推進するため、同社の松山工場内に新実験棟とパイロットプラントを建設し、研究開発機能を大幅に拡充します。新実験棟は敷地面積1万m2、総床面積2,600m2で、ここに研究棟5棟と新規PC樹脂のパイロット設備を併設。投資額は約20億円で、今年1月に着工し、同年6月から順次立ち上げ、同年秋までに全施設を稼働させる計画です。
市場ニーズがますます高度化する中、ユーザーの要求に合致した製品サンプルをタイミング良く供給していくためには、提案型の市場開発を強化し、開発期間の短縮を図らなければなりません。帝人化成はこれまで、DVDなどの光学用途向けPC樹脂の販売を中心に事業を展開してきましたが、今後成長が期待される加工製品事業をPC樹脂事業に次ぐ第2の柱に育成していくこととし、昨年11月には「樹脂加工品事業本部」を新設。販売部門と研究開発部門の連携を一層強化することで、市場即応型の製品開発を進めています。
今回の新実験棟の建設は、こうしたことを背景として実施するもので、光学用途や自動車関連分野に研究の重点を置き、(1)光学用途を中心とした新規樹脂の基礎検討、(2)表示装置向けの溶融光学フィルムの試作およびフィルム製造技術の開発、(3)自動車用PC樹脂製窓の実用化に向けた研究開発、の3領域に注力していきます。
松山工場内には、高分子研究所、先端加工技術研究所、光ディスク研究所、そして各種分析業務を行う分析室がありますが、今回の実験棟の新設によって装置・設備が増強され、これら既存の研究施設の機能もさらに拡充し、商品開発力の向上を図れるものと考えています。