帝人化成、大型液晶パネル用の位相差フィルム向け「ピュアエース ER」を開発
大型液晶パネル用の位相差フィルム向けに
「ピュアエース(R)ER」開発!
帝人化成株式会社(本社:東京都千代田区、社長:佐野 喜八郎)は、このほどノルボルネン系ポリマーを用いた新フィルム「ピュアエース(R)ER」を開発し、大型液晶パネル用の位相差フィルムに向けて展開していきます。
位相差フィルムは、光が液晶を通過する過程で生じる位相差(光のズレ)をフィルムの位相差で補正し、視野角を広げたり、コントラストを高めたりするもので、帝人化成では、これまでポリカーボネート樹脂を用いてSTN(単純マトリックス方式)液晶用には供給してきましたが、液晶ディスプレイの主流である大型パネル向けのTFT(薄膜トランジスタ)液晶には対応できていませんでした。これに対して「ピュアエース(R)ER」は、光弾性定数がマイナスのため光弾性複屈折を抑制することができ、光透過性は90%以上と高く、またガラス転移温度が140℃と耐熱性にも優れていることから、大型液晶パネル用の位相差フィルムとしても対応が可能です。
帝人化成は液晶分野を重点市場の一つと位置づけており、昨年11月には樹脂加工品事業本部を発足させて事業拡大を目指しています。「ピュアエース(R)ER」の開発を機に、位相差フィルムを拡散板に続く本格的な事業に育成し、業績の拡大につなげていく考えです。