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ニュースリリースのリリースコンテナ第二倉庫

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2025'02.04.Tue
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2007'08.12.Sun

JFEスチール、最新型サブオングストローム電子顕微鏡をスチール研究所に導入

最新型サブオングストローム電子顕微鏡をスチール研究所(京浜地区)に導入

~観察・分析能力の向上により高級鋼開発力を一層強化~


 当社はこのたび、鉄鋼材料のサブナノ領域解析(*1)の強化を通じて高級鋼開発を進めるため、FEI社(本社:米国オレゴン州ヒルズボロー)製の最新型サブオングストローム電子顕微鏡(*2)(FE-(S)TEM)Titan(TM)80-300を、当社スチール研究所(京浜地区)(*3)に導入いたしました。本装置の日本での導入は当社が初めてであり、鉄鋼業界では世界初となります。

 電子顕微鏡をはじめとする種々の手法によって得られる、組織、局所元素分析の結果は、これまでも、材料開発に重要な知見として大いに活用されてきました。例えば、当社のオンリーワン商品であるナノハイテンは、やわらかいフェライト母相を数nm前後の微細な析出物で分散強化することにより、高強度と高加工性を同時に実現しており、電子顕微鏡による析出物の観察・分析結果が開発をささえました。鉄鋼材料の特性を支配する因子には未解明な点も多く、材料をよりミクロな視点で観察、分析することが、次世代の商品開発の直接的なヒントとなります。

 FEI社のTitan(TM)80-300は、同社が新たに開発した電子顕微鏡に、微小部元素分析に特化した照射系のレンズ収差補正機能(*4)を加えており、従来よりも飛躍的に高い空間分解能(1Å=10-10m以下)(*5)で材料組織を評価することが可能です。サブオングストロームの観察能力とサブナノメートルの分析能力を有する本装置を導入することにより、当社は、自動車用高張力鋼板を始め、表面処理鋼板、厚板などの分野において、先進的な高級鋼材開発の研究を加速してまいります。


(*1)サブナノ(メートル):1nm(1x10-9m)よりも一桁小さい長さ(Åオーダー)

(*2)サブオングストローム電子顕微鏡:サブオングストローム(=1Å(1x10-10m)よりも一桁小さい長さ(1/100nmのオーダー)まで像分解能が高まった電子顕微鏡。

(*3)スチール研究所(京浜地区):高度な解析・分析技術を用いて商品開発、高級鋼材の安定生産に貢献する、スチール研究所 分析・物性研究部が本拠を置く地区。社会基盤用の鋼材ならびにそれらの利用・加工技術の試験・研究施設として、当社とJFE技研(株)が連携して開設した『鋼構造材料ソリューションセンター(Steel Materials for Application Research & Technology:THiNK SMART)』のある川崎Th!nk地区内にある。

(*4)微小部元素分析に特化した照射系のレンズ収差補正機能:電子顕微鏡の中で元素分析をする際には、電子ビームを細く絞るが、照射系のレンズ収差補正機能により、従来よりビームを小さく絞れ、なおかつ絞っても十分なビーム量(電流量)が確保可能となる。この機能により、1nm(1ナノメートル)を切る分析が可能。

(*5)空間分解能:点と点を分離する点分解能や、線と線を分離する線分解能とともに、電子顕微鏡の能力を表すキーワードの1種。ここでは、独立した元素情報の得られる最小試料領域に対応する。


●参考画像:JFE スチール研究所(京浜地区)に設置されたTitan(TM)80-300
 (※ 関連資料を参照してください。)

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