ヤマハ、携帯電話などのポータブル機器向けシリコンマイクロフォンを発売
■パッケージサイズが小さく、リフローはんだ基板実装が可能
ヤマハ シリコンマイクロフォン『YAM551/YAM552』
~携帯電話やポータブル機器向け~
ヤマハ株式会社(本社:浜松市中沢町10-1、社長:伊藤修二)はこの度、携帯電話を始めとするポータブル機器向けシリコンマイクロフォン「YAM551/YAM552」を開発し、サンプル出荷を2007年3月12日(月)から開始いたします。
<サンプル価格と発売日>
品名 ヤマハシリコンマイクロフォン
品番 YAM551/YAM552
サンプル価格 210円(税込み)
出荷時期 3月12日(月)
◎当初販売予定数:50万個/月
<製品の概要>
この度開発し、サンプル出荷を開始する「YAM551/YAM552」は、一般的なLSIと同様のリフローはんだ基板実装(注1)が可能であり、パッケージサイズが小さく薄いため、携帯電話、PDA、ゲーム機、カメラ、カムコーダー等の省スペース要求の強いポータブル機器において、大きな需要を見込んでいます。また、搭載するシステムにより、「YAM551」はアンプ内蔵なし、「YAM552」はアンプ内蔵の計2品番を用意しました。
<市場の背景>
シリコンマイクロフォンは、シリコン基板上にMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)(注2)技術により音圧で振動するシリコン系振動板を形成したマイクロフォンであり、サイズが小さく、かつ基板実装コストの低減が可能であることから携帯電話を始めとするポータブル機器市場でのニーズが高まっています。
<開発の背景>
当社では、2002年よりMEMS基礎開発、2004年よりシリコンマイクロフォン開発に着手し、当社の半導体製造技術、回路設計技術、および音響設計技術の活用により、短期間でのシリコンマイクロフォン開発に成功いたしました。
当社は、モバイルオーディオLSIをはじめとする幅広い音声LSI商品ラインアップ、およびアナログ・デジタル音声信号処理技術を有しており、今後これらを活用することにより、ノイズ抑制、指向性制御等、様々なニーズに対応した高付加価値マイクロフォン、高付加価値マイクロフォンシステムの提供を目指していきます。
<主な特長>
「YAM551/YAM552」は、MEMSコンデンサマイクロフォンチップとアナログLSIチップを組み合わせて一つのパッケージにした、1チャンネルアナログ出力の超小型シリコンマイクロフォンです。一般的に用いられているエレクトレットコンデンサマイクロフォンと異なり、シリコンマイクロフォンでは振動板にシリコンの薄膜を用いているため耐熱性が高く、リフローはんだ基板実装が可能であることから基板実装コストの低減が可能です。また、振動板が小さく軽いため、高い耐振動ノイズ性を実現しています。
「YAM551/YAM552」は、既存のLSI製造プロセスと整合性の良いMEMS構造を採用し、ヤマハ独自の振動板構造と振動設計により、シンプルながら実用的な性能を実現しています。
・1チャンネルアナログ出力(無指向性)
・リフローはんだ基板実装が可能
・筐体へのレイアウトの自由度が高い小型、薄型のパッケージ
・YAM551はアンプ内蔵なし
・YAM552はアンプを内蔵しており、外付けの抵抗とコンデンサにより0~20dBまでのゲイン設定が可能
<その他主な仕様>
電源電圧 1.5V~3.6V
感度 -42dBV/Pa(1kHz, 94dBSPL)
SN比 55dB(1kHz, 94dBSPL)
パッケージ 4ピンCSON(注3)、4.3mm x 3.4mm x 1.28mm
<注>
1.リフローはんだ基板実装
プリント基板に電子部品を電気的、機械的に接続する方法であり、あらかじめ接続箇所にクリームはんだを供給しておき、部品装着の後、リフロー炉にて加熱してはんだ付けする方法。
2.MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)
シリコン基板上に可動機械構造が集積されたデバイスの総称であり、センサー、アクチュエイター等に用いられる。圧力センサー、加速度センサー等で実用化されている。
3.CSON(Ceramic Small Outline Non-leaded package)
セラミックSONパッケージ。
文中の商品名、社名等は当社や各社の商標または登録商標です。
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半導体事業部 営業部
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