日本IBM、データセンターの電力消費と発熱の問題を解決するソリューションを提供
データセンターの電力消費および発熱の問題を解決するソリューション
日本IBM(社長:大歳卓麻、NYSE:IBM)は、データセンターにおける温度分布や気流分布をシミュレーションし、お客様の電力消費および発熱問題を解決する「サーマル・シミュレーション・サービス」を本日から提供開始いたします。期間と費用は電算室の規模により変動しますが、最短で2週間、約270万円からとなります。
近年、利便性の観点から都心にデータセンターを置く企業が増えています。限られたスペースで大量のデータ処理を行うためには、データセンター内に高性能サーバーを多数設置するとともに強力な空調設備を準備する必要があり、増大する電源供給への対応や熱だまりが課題となってきています。
このような課題に対応するために、日本IBMは、データセンター内の熱解析シミュレーション・サービスを開始します。当サービスは、お客様の現状のサーバー環境や空調環境を調査し、コンピューター・シミュレーションにより温度や気流の分布を可視化して、サーバーの安定稼働の観点から空調環境などの問題点および対策を提案します。さらに、将来、サーバーを増設した場合に起こりうる熱問題を回避するための推奨案を報告します。
当サービスの中核となる熱解析シミュレーションは、IBMがグローバルで活用実績をもつシミュレーション・ソフトウェアを採用し、ハードウェア製品開発で培った熱解析ノウハウを持つ日本IBM大和研究所のエンジニアが実施します。また、温度分布図や気流分布図を基にした考察部分は、データセンターの設計・監理に精通したファシリティ・サービス部門のエンジニアが協同で行うため、短期間で課題に即したシミュレーションが可能となります。
なお、当社では、お客様が当サービスの解析をもとに対策を講じる際のサービスとして、サーバーラックの移設といった設備関連のサービスやインフラの消費電力を効果的に最適化する「Cool Blue TM 」などを別途、提供可能です。「Cool Blue」はIBM独自のソリューション群で、サーバー内部を最も効率良く冷却できるよう厳密な計算を重ねて冷却ユニットをレイアウトする技術や、ラックから発生する大量の熱をラック背面に設置した冷却装置を備えたドアパネルにより、排気熱の温度を下げ、サーバールーム内の空調機器の効率的な運用を可能にする技術などを提供します。
IBMは昨年末から、全世界のIBMで培った経験・アセットをベースに標準化した、グローバルで再利用可能なサービスを提供する「サービス・プロダクト」戦略を推進しています。
グローバル標準のサービスを、分かりやすく一貫性のあるポートフォリオとして整備することで、お客様に高品質なサービスを迅速に提供することが可能となります。日本IBMでは本日発表の「サーマル・シミュレーション・サービス」に続き、今後も「サービス・プロダクト」を発表していきます。
以 上
IBM、Cool Blueは、IBM Corporation.の商標です。
その他の製品名および会社名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。