ジャックス・三菱UFJニコス・三菱東京UFJ銀行、業務・資本提携の協議推進に合意
ジャックス・三菱UFJニコス・三菱東京UFJ銀行による業務・資本提携協議について
株式会社ジャックス(取締役社長 杉本 直栄(すぎもと なおえ))、三菱UFJニコス株式会社(代表取締役社長 大森 一廣(おおもり かずひろ))および株式会社三菱東京UFJ銀行(頭取 畔柳 信雄(くろやなぎ のぶお))は、本日、個品割賦やクレジットカードをはじめとするコンシューマーファイナンス事業分野における各社の強みを活かして、金融サービスの充実と事業競争力の強化を図るべく、業務・資本提携協議を進めていくことで合意しました。
ジャックスは個品割賦事業において、取扱高8,600億円を有する本邦トップクラスの企業のひとつであり、クレジットカード事業においても発行枚数900万枚、取扱高9,000億円を有する業界大手企業です。三菱東京UFJ銀行とは長年の融資取引や各種提携を通じて、親密な関係にあります。
三菱UFJニコスは旧日本信販を母体のひとつとし、取扱高4,200億円を有する伝統ある個品割賦事業者であり、クレジットカード事業では発行枚数2,600万枚、取扱高7兆1,000億円を誇る本邦最大のカード会社として、MUFGグループの中核を担っております。
さらに両社は、決済や不動産関連等の各種業務においても固有の強みを持っております。
今般、ジャックス、三菱UFJニコスおよび三菱東京UFJ銀行は、各種法改正等も踏まえ、新しい時代に相応しい、より信頼感のあるコンシューマーファイナンス事業を構築し、お客さまのニーズの拡大や多様化を受けた新たなビジネスチャンスに対応すべく、以下の業務・資本提携の実現に向けて協議を進めていくことで方針が一致しました。
今後、本年度上期中の基本合意をめざしてまいります。
1.個品割賦事業における業務提携
(1)今後協議する提携内容
ジャックスおよび三菱UFJニコスは、個品割賦事業に関する業務提携を行い、三菱UFJニコスの個品割賦事業をジャックスが承継する方向で協議します。
(2)提携の意義
◆個品割賦市場は縮小トレンドにあるものの、依然として約10兆円の規模を有する重要な市場であり、価格帯や金利の選好を通じて、お客さまの底堅い需要に支えられております。
◆一方で競争も激しく、収益性も低下しているため、今後は優良マーケットにおけるシェア拡大とコスト競争力の確保が課題となってまいります。
◆三菱UFJニコスが有する旧日本信販以来の伝統ある営業基盤・ネットワーク・営業戦力をジャックスが承継することで、これらの課題を一気に解決することが可能となります。すなわち、ジャックスは、個品割賦事業において取扱高1兆3,000億円という本邦最大級の規模になるとともに、両社のインフラ・営業拠点の重複も多いことから、合理化により大幅なコスト削減が可能となります。営業基盤も業種や地域における相互補完関係が強く、これらにより、ジャックスの収益力・価格競争力は飛躍的に強化されることが見込まれます。
◆加えてジャックスは、利息制限法で定められた上限金利の範囲内で貸出金利を運営してまいりましたので、いわゆるグレーゾーン金利や過払い金の問題はなく、三菱UFJニコスも、既に本年4月以降の新規分について貸出金利を利息制限法の上限金利以下としております。
◆ジャックス、三菱UFJニコスとも、今後想定される割賦販売法や特定商取引法の改正も先取りし、コンプライアンス・内部統制をさらに強化・充実していく態勢にあります。
2.クレジットカード事業における業務提携
(1)今後協議する提携内容
ジャックスおよび三菱UFJニコスは、クレジットカードのプロセッシングやアクワイアリングの業務提携を行い、これらの業務に関する効率化に向けて協議します。
(2)提携の意義
両社を合わせると、発行枚数3,500万枚、取扱高は8兆円という本邦最大級の規模となり、これを最大限効率的に運用していくメカニズムの構築を検討してまいります。
また、新技術である三菱UFJニコスの非接触ICカード等の先端分野、三菱東京UFJ銀行のネット戦略、身体認証等においても積極的な連携をめざします。
3.その他の分野において今後協議する提携内容
(1)決済業務
ジャックス、三菱UFJニコスおよび三菱東京UFJ銀行は、EC決済や集金代行など多岐にわたる決済業務における各社のノウハウ・スキルおよび営業基盤を最大限に活用し、お客さまの利便性の向上を図るとともに、決済業務の連携の強化について協議します。
(2)不動産関連業務・富裕層向け業務
ジャックスは、投資用マンション向けの事業で長年の実績とノウハウを有しており、三菱東京UFJ銀行の個人向け不動産担保付融資やローンの証券化等の業務との連携について協議します。また、ジャックス、三菱UFJニコスおよび三菱東京UFJ銀行は、お互いの富裕層向けの商品・サービス・営業基盤を最大限活用し、相互の富裕層向けのサービスの向上・連携について協議します。
(3)その他
ジャックス、三菱UFJニコスおよび三菱東京UFJ銀行は、各社がこれまで培ってきたノウハウ・経験、ブランド、営業基盤などを活用し、新商品・新サービスの開発、システム基盤を活用した運営の効率化、債権の管理回収業務の効率化、個品割賦業務における海外事業展開の検討等について協議します。
4.資本提携協議
ジャックスおよび三菱東京UFJ銀行は、本件業務提携を緊密なものにすること、およびジャックスの財務基盤のさらなる安定化を図ることを目的として、ジャックスが三菱東京UFJ銀行の持分法適用関連会社となることを要旨とする資本提携について今後協議します。
なお、出資比率は20%程度を想定しております。
以 上