大日本スクリーン、フラットパネルディスプレー用の検査装置業界に新規参入
フラットパネルディスプレー用の検査装置業界に新規参入
~半導体製造工程における膜厚測定やプリント配線板検査の技術を応用し、新たな市場へ~
大日本スクリーン製造株式会社(本社:京都市上京区)の電子機器カンパニー(社長:藤澤 恭平)はこのほど、液晶などフラットパネルディスプレー(以下、FPD)の各製造工程において使用する自動検査装置を開発。同装置業界への新規参入を決定しました。
FPD業界では近年、薄型テレビをはじめ、パソコン用ディスプレー、携帯電話、カーナビゲーションなどの需要が拡大しています。そのためメーカー各社は、パネルの増産や大型化に向けた設備投資を計画する一方、パネルの低価格化に対応するための取り組みを進めており、製造コスト削減に向けた合理化策の一環として、FPD検査装置の運用に注目が集まっています。
当社は業界のこのような動向に先駆け、かねてから、半導体製造工程における膜厚測定装置事業やプリント配線板検査装置事業で培った光学技術とデジタル検査技術を応用したFPD用自動検査装置の独自開発を進めてきました。そして、このたび当社FPD機器カンパニー(社長:矢追 善也)との連携の下、FPD製造ラインへの組み込みも可能な「自動ムラ検査装置」を、市場へ投入することを決定しました。
この装置は、パネル製造におけるさまざまな工程で発生する各種のムラを目視検査と同レベルの感度で自動検知でき、第10世代までの大型パネルの高速検査に対応しています。また、自社のFPD製造装置に組み込み、一貫した生産ラインとして稼動させることにより、パネルの自動全数検査を実現。
目視検査工程を削減できるほか、検査結果を各処理工程にフィードバックすることで、生産コストの低減や歩留まりの向上にも貢献します。
当社は、FPD製造工程における包括的な自動検査システムの提案を「BEALLEYES(ビオライズ)コンセプト」と銘打ち、自動ムラ検査装置と同時に、パネル基板のパターン欠損などを精査する「自動パターン検査装置」の市場投入も予定しています。当社は、これらの装置とFPD製造装置の総合的な連携も視野に入れ、FPDの品質向上と生産コストの低減に大きく貢献するとともに、ますます高精細・大型化するパネルの検査工程のシステム化を推進し、FPD検査装置市場におけるグローバルスタンダードを目指します。