リニアテクノロジー、高可用性システム向け過電圧保護レギュレーターを販売開始
リニアテクノロジー、新製品「LT4356」を販売開始
電源サージ時に信頼できる動作を保証する過電圧保護レギュレータおよ
び突入電流リミッタ
2007年7月9日 - リニアテクノロジーは、高可用性システム向けの過電流保護と突入電流制限を備えた過電圧保護レギュレータ「LT4356」の販売を開始しました。LT4356はコマーシャル、インダストリアル、車載の全温度範囲で規定され、(4mm×3mm)12ピンDFNおよび10ピンMSOPパッケージで供給されます。また、評価キットも入手可能です。1,000個時の参考単価は254円(税込み)からで、リニアテクノロジー国内販売代理店各社経由で販売されます。
電子システムが、短時間の高電圧サージに対処しなければならない自動車の負荷遮断などのアプリケーションにおいて、LT4356は高価で安全面で重要な下流部品に対して、堅牢なフロントエンド保護を提供します。
入力動作範囲が4V~80Vと広いので、バッテリ電圧が4Vまで下がる可能性のあるコールドクランク状態で連続動作が可能です。また、入力電圧定格が高いので、100V以上の過渡電圧を処理でき、デバイス本体や負荷に損傷を与えることなく、-30Vまでの逆入力保護を提供します。このように、LT4356は車載、産業用およびアビオニクス・アプリケーションや、正の高電圧の配電ホットスワップ(Hot Swa(TM))システムに最適なデバイスです。
LT4356は、複雑で大型の保護回路をシンプルなICとFETのソリューションに置き換えます。このデバイスは過電圧過渡時に十分に安定化された出力を供給するので、過渡事象を通して連続動作可能です。フロントエンド保護によって、より安価なDC/DCレギュレータを下流に使用できます。
過電圧事象時、LT4356は外付けNチャネルMOSFETのゲートを制御することにより、出力をユーザが設定した電圧に安定化するほか、ゲートの電圧スルーレートを制御することによって突入電流制限を行います。LT4356は、過電流フォールトから保護するために、入力の電流センス抵抗の電圧降下をモニタします。過電圧または過電流フォールト状態では、内蔵のフォールト・タイマによって、フォールトが継続している場合のMOSFETの安全なシャットダウンが保証されます。
LT4356には補助アンプが搭載されているので、さらに柔軟な設計が可能です。このアンプは電圧検出コンパレータや低損失(LDO)リニア・レギュレータ・コントローラとしても使用できます。LT4356には、シャットダウン・ピンの機能によって決まる2つの選択肢があります。LT4356-1はシャットダウン時に消費電流が5μAまで低減されます。LT4356-2は補助アンプと内部リファレンスがアクティブのままなので、メイン・システムがシャットダウンしている間、きわめて重要な機能のためのキープアライブ電源電圧を確保できます。シャットダウン時には消費電流は50μAまで低減されます。
LT4356の特長
・広い動作範囲:4V~80V
・調整可能な出力クランプ電圧
・突入電流制限
・-30Vまでの逆入力保護
・調整可能なフォールト・タイマ
・フォールト出力表示
・レベル検出コンパレータまたはリニア・レギュレータ・コントローラとして使用可能なスペア・アンプ
・過電流保護
・-40℃~+125℃動作
・4mm×3mm DFNおよびMSOPパッケージ
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