オートデスク、土木設計ソフト上で地質データを利用できるデータ変換用ツールを提供
オートデスク、土木設計ソフト上で地質データを利用できる
データ変換用ツールを提供開始
オートデスク株式会社(本社:東京都中央区、社長:鬼澤盛夫)は本日、宅地開発や道路建設、水道・汚水施設の設計などで幅広く利用されている、土木設計用CADソフトウェアの最新版「AutoCAD(R) Civil 3D(R) 2008(以下、Civil 3D)」上で、ボーリング調査結果などの地質データをシームレスに利用できる変換ツール「ボーリング電子納品データコンバータ」を、本年9月より提供開始することを発表しました。このツールは、Civil 3Dの機能の一部として、製品に含まれます。
ビルやマンションなどを建設する際は、用地の地盤や地質が建物に適しているかを調査する必要があります。
機械を利用して地盤に深い孔を掘り、地盤の性質を表す土質柱状図(ボーリング図)を作成する「ボーリング(boring)」調査は、最も一般的な調査手法のひとつで、鉱山や井戸採掘で使用されてきた技術を応用したものです。ボーリング調査によって、地盤の硬さの調査(標準貫入試験)だけでなく、土のサンプリングや地下水位の測定、透水状況などさまざまな確認ができます。
本日発表するボーリング電子納品データコンバータは、こうした調査業務に不可欠なボーリングの位置情報をCivil 3D上に表示し、さらに、関連する情報を参照することを可能にします。当該調査データを日常使用しているCADソフト上に直接読み込み、検索・再利用することで作業効率がさらに向上します。
また、ボーリング調査のように、広い建設用地内に点在しているデータを無駄なく検索し、再利用するためには、Geospacial(空間地理情報)システムで管理することが最も効率的です。本コンバータは、AutoCAD Civil 3Dに包含されている、オートデスクの地図作成/GISソフトウェア「AutoCAD Map 3D」のGIS機能により、地図上にボーリングの位置情報をレイアウトし、さらに、こうした情報を閲覧・抽出・管理できるようにします。読み込みのベースとなる地図データとして、「Google Earth」の航空写真等をダイレクトに取り込むことができるため、煩雑なベースマップ作成の付加が軽減されます。
これらの機能は、CADとGIS、およびCADと空間地理情報のシームレスな統合を実現するオートデスクならではのソリューションで、国土交通省が推進する図面情報の電子納品規格(平成16年6月版:土木設計業務等の電子納品要領(案)など)に含まれる、報告書、ボーリング交換用データ、電子柱状図、電子簡略柱状図、コア写真、土質試験結果などのデータが対象となります。
また、伊藤忠テクノソリューションズ株式会社(CTC)が開発・販売している「AutoCAD Civil 3D」のアドオンソフトである3次元土木地質CAD/GISソリューションの最新版「GEORAMA for Civil 3D 2008」(8月1日発売予定)を本コンバータと連携させると、Civil 3Dから抽出したボーリング情報からより精度の高い3次元地質モデルを作成します。地層モデリングや地下構造物設計に伴う地質解析やシミュレーションを可能にします。
以 上
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