米IBM、UNIX OS「IBM AIX 6」のオープン・ベータ版を提供
「IBM AIX 6」オープン・ベータ版の提供を開始
- エネルギー資源保護、仮想化を実現する先進のPOWER6テクノロジーの利用が可能に -
[米国ニューヨーク州アーモンク 2007年7月12日(現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は12日(現地時間)、IBMのオープン・スタンダード・ベースのUNIX(R) オペレーティング・システム(OS)「IBM(R) AIX(R)」の、初のオープン・ベータ・プログラムの提供を発表しました。IBMのUNIXサーバーOSの最新版となる「AIX 6」では、先日発表した世界最速プロセッサー「POWER6(TM)」のテクノロジーに基づく、省エネルギーと仮想化における技術の進化を活用しています。
AIX 6は、POWER テクノロジーをベースとするIBMのUNIXサーバー「IBM System p (TM)」上で動作します。AIX OSは、仮想化、セキュリティ、連続可用性と容易な運用管理を提供するために開発設計されました。今回のAIX6 オープン・ベータにおいては、以下に挙げる主要機能の提供を予定しています。
・ワークロード・パーティション:ソフトウェアベースの仮想化技術です。エネルギー消費の効率化や運用管理コスト削減のためのワークロードの整理・統合時に、管理対象となるOSのイメージ数を減らすことができます。
・ライブ・アプリケーション・モビリティー:アプリケーションを再起動せずにワークロード・パーティションを物理サーバー間で移動させる機能です。エンド・ユーザーに対する中断が最小限に抑えられます。
・ロール・ベース・アクセス・コントロール:特定のAIXリソースの管理権限を管理者がユーザーに付与することができるセキュリティ強化機能。
・OSやアプリケーションの管理性と継続的可用性を改善するように設計された多彩な機能。
【AIXのリーダーシップ】
IBMはお客様のサーバーやアプリケーションへの投資を3つの点でリードします。第一にAIX6はPOWER4 TM、Power PC(R) 970、POWER5(TM)、ならびにIBMの最新プロセッサーであるPOWER6上で稼動し、お客様が現在ご利用のハードウェア上のシステム資産を保護し、アプリケーションの仮想化を推進する「ワークロード・パーティション」のようなAIX6の新たなテクノロジーや機能を利用することができます。またAIX6は、5月に発表、6月に出荷を開始した、数々のベンチマークをリードするIBMの最新UNIXミッドレンジサーバー「IBM System p モデル570」の持つPOWER6テクノロジーに基づく性能を、十分に利用することができます。
第二に、AIX 6は現在の最新バージョンである「AIX 5L(TM)」とのバイナリ互換性を完全に備えるよう設計されており、AIX5.2や5.3を含む2世代前のAIXバージョンに対応したお客様やISV(Independent Software Vendor、独立系ソフトウェア会社)により開発されたアプリケーションへの互換性をも保持しており、お客様のこれまでのAIXバージョン上でのシステム資産を保護することができます。AIX 5L上で作成されたアプリケーションは、再コンパイルすることなく、AIX 6上で変更なく引き続き動作可能です。AIX 6のバイナリ互換性の詳細は http://www.ibm.com/servers/aix/os/compatibility/ をご覧ください。
さらに、IBMのAdvanced POWER Virtualization(APV)を使うことにより、お客様はひとつないしは複数の仮想区画において、SUSE Linux EnterpriseやRed Hat Enterprise Linux(R)上で稼動するLinux向けアプリケーションとAIX向けアプリケーションを1台の物理サーバー内で稼動させることができます。
IBMコーポレーション System p ワールドワイド・マーケティング・アンド・ストラテジー担当バイス・プレジデントであるスコット・ハンディー(Scott Handy)は次のように語っています。「AIX 6は、この世界的なOSであるAIXが一段階発展したものです。現在利用しているAIX上で稼動するアプリケーションを変更することなくそのまま継続利用できることと、それらのアプリケーション資産が新しい仮想化機能のメリットを享受できることを同時に実現させることで、お客様のビジネスの価値の向上を実現できます。現在 AIXをご利用のお客様に、AIX6の正式発表後にこれらの新たな価値を速やかに享受いただくためにも、オープン・ベータを試していただきAIX 6の新機能を早くから体験してもらいたいと考えます。我々はUNIXサーバー市場においてシェアを増やしており、新たなユーザーとなったお客様も多数存在します。このオープン・ベータが、AIX6の普及を促進するものと期待しています。」
IDCによれば、IBM System pサーバーは、四半期ごとの調査に基づく過去5年間で、12ポイント以上の売り上げシェアを獲得しており、HPとは5ポイント、サン・マイクロシステムズとは3ポイントの差をつけ、世界でNo.1の売り上げを誇るUNIXサーバーになっています。IBMのUNIXサーバーは、毎年13.3%の売り上げ成長を遂げている業界のリーダーであり、かつ2007年第一四半期の売り上げシェアにおいて29.6%を占めています。(*1)
このベータ・プログラムは、AIX 6 OSへの早期アクセスを提供するために企画、実施されています。お客様や独立系ソフトウェア・ベンダー(ISV)をはじめ、すべてのIBM System p サーバーのユーザーが利用できます。 http://www.ibm.com/aix/ からオープン・ベータWebページへのリンクをたどることで、ベータ版の利用が可能です。ベータ・コードは、数枚のCD-ROMまたはDVD ISOイメージとしてパッケージ化されており、ベータ・プログラムの参加登録によって、メディアに書き込むことができます。
なおIBMは、2007年度第4四半期にAIX 6の提供を正式に開始する予定です。
【AIXについて】
AIXはIBMの誇るオープン・スタンダード・ベースのUNIXオペレーティング・システムです。20年以上の歴史を持つAIXは、世界をリードするUNIXオペレーティング・システムとなっています。
AIXはIBMの仮想化製品と連携して、これまでにない柔軟性とパフォーマンスをお客様に提供します。AIXは、今日のIT環境の需要を満たすために不可欠な、ハイレベルのセキュリティ、統合、柔軟性、信頼性を提供します。AIXは、IBM System p、BladeCenter(R)、IntelliStation(R) POWER、System i5(TM)プラットフォーム、およびIBM RS/6000(R)サーバーおよびワークステーション製品ラインを含む、これまでのIBM UNIX製品上で稼動します。
IBMについて
詳細は、 http://www.ibm.com/ をご覧ください。
注)
*1:IDC Quarterly Server tracker Q107 release, 5/22/07, rolling four quarter average.による。
以上
当報道資料は2007年7月12日(現地時間)にIBM Corporationが発表したものの抄訳です。原文は下記URLを参照ください。
http://www.ibm.com/press/us/en/pressrelease/21854.wss
IBM、AIX、AIX 5L、BladeCenter、Intellistation、POWER、POWER4、POWER5、POWER6、Power PC、RS/6000、System i5、System pは、IBM Corporationの商標。
UNIXはThe Open Groupの米国およびその他の国における登録商標。
Linuxは、Linus Torvaldsの米国およびその他の国における商標。
他の会社名、製品名およびサービス名等はそれぞれ各社の商標です。
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