三菱重工、大物金属部品の高速・高精度加工向け超大型マシン「MVR45」を投入
MVRシリーズの最上位機種「MVR45」を投入
液晶、太陽電池など半導体関連分野の大物部品や大型製缶構造物の加工に威力
三菱重工業は、大型工作機械の主力製品である“プラノマシセン※MVR”シリーズに、最大のコラム門幅(4,250mm)を持つ超大型マシン「MVR45」を加え、18日から市場投入する。大物金属部品の高速・高精度加工に余裕で対応する門形5面加工機で、機械の剛性をさらに高めてパワフルな切削を実現、大型化する液晶、太陽電池などの半導体関連分野の部品や製缶構造物などの加工に威力を発揮する。
*「プラノマシセン MVR45」 の参考画像は添付資料を参照
MVR45は、MVR25、30、35、40とラインナップしてきたプラノマシセンMVRシリーズの最上位機種。パワフル(主軸回転数 / 出力:毎分6,000回転 / 30kW)かつスピーディな(早送り速度:毎分18m)高品位加工を実現するMVRの特徴はそのままに、運搬・輸送に際し道路交通法で定める上限一杯(幅3,500mm)の大物金属部品加工にラクラク対応する。
長時間にわたる安定した高精度加工とバリバリ削れる高能率加工を支えるため、マシン全体の剛性を高めたのも大きな特徴。具体的には、コラム、クロスレールのサイズをアップして剛性を強化、また、テーブル摺動レールの面幅を拡大するとともに、その本数を2本から4本に増やして、拡大した作業テーブルの一層の安定性を確保した。
使い易さやメンテナンスにも、MVRシリーズ特有の様々な配慮が施されている。プログラム作成が簡単な新5面加工(多面)ソフトを搭載、プログラム援助機能を導入して、必要最少限の入力で多様なパターン加工が可能。また、オペレーター・エリアで集中メンテナンスができるよう各装置を集中配置したほか、機内コイルコンベアを標準装備するなどして、切粉処理も容易。
MVRは、当社が長年、5面加工機や横中ぐり盤などの大型機で培った技術に、航空・宇宙・原動機分野の最先端のトライボロジー技術や熱解析技術などを取り入れた新発想のマシン。2003年5月の市場投入以来、その“パワー、スピード、アキュラシー(高精度)”が高く評価され市場へ浸透してきたが、今回、さらに大型の機種が加わったことで一層積極的な営業を展開、門形5面加工機でトップメーカーの地位確保を目指していく。
なお、本機は、19(木)、20(金)両日に工作機械事業部ショールーム(滋賀県栗東市)で開催する大形機内覧会に出品・展示する。
※1
プラノマシセン
=プラノミラーとマシニングセンターを合成した大型機門形シリーズの呼称
*「MVR45の主な仕様」は添付資料を参照