テクノマセマティカル、NECエレクトロニクスにH.264エンコーダ/デコーダIPコアを供給
テクノマセマティカル、NECエレクトロニクス社製携帯電話向けシステムLSI「M2」に
H.264エンコーダ/デコーダIPコアを供給
―独自の演算負荷軽減技術による低消費電力性が評価され採用―
株式会社テクノマセマティカル(本社:東京都品川区、代表取締役社長田中正文東京大学客員教授)は、先に開発した数学的手法を駆使した革新的演算アルゴリズム「DMNA」(Digital Media New Algorithm)を使用して開発した、H.264 Baseline Profile エンコーダ/デコーダのハードウェアIPコア(D1サイズ)がNECエレクトロニクス株式会社(神奈川県川崎市:代表取締役社長中島俊雄)の携帯電話向けの新型システムLSI「M2」の映像処理機能として採用されたことを発表いたします。
今回発表されたシステムLSI「M2」は1世代前の製品である「M1」と比較すると2倍の性能を実現したうえで、低消費電力技術を駆使することにより、50%程度の低消費電力化を実現していることが最大の特徴となっております。この実現に向け、個々の機能での低消費電力性が求められておりましたが、H.264エンコーダ/デコーダにおいては、当社の提供しているIPコアがその消費電力の低さに加え、映像品質の高さもあわせてご評価いただいた結果、採用にいたりました。
テクノマセマティカルのDMNAを用いたビデオ画像圧縮伸張IPコアは、高品質と低消費電力性を両立しており、国際標準の圧縮・伸張規格を中心に様々なマルチメディアフォーマットに対応しています。今回の実績により、携帯電話を中心としたモバイル機器製品に加え、監視カメラ、家庭用据え置き型製品への採用が加速されるものと予測しております。
なお、本発表に伴う平成20年3月期(平成19年4月1日~平成20年3月31日)業績への影響は現在精査中ですが、影響が大きいと判断された段階で、速やかにご報告いたします。
*革新的なアルゴリズムDMNAとは、画像や音楽の圧縮伸張処理で使われているDWT(デジタルウェーブレット変換)、DCT(離散コサイン変換)、算術符号、ME(動き検出)、デブロッキングフィルタ等の負荷が重い演算処理を下記の手法を組み合わせることで、演算の負荷を大きく減らし、画質や音質を損なうことなく高速処理することを可能にする計算手法です。
1.因数分解を活用して、計算を簡略化し、演算回数を大幅に削減させます。
2.折り返し理論を活用して、数値空間を狭くし、演算回数を削減します。
3.演算式を階層化し、優先度を付けて必要な計算だけを実行します。
4.複雑な計算式を、階層化することによって簡易化します。
5.それぞれの関数を、効率的に変換します。
【株式会社テクノマセマティカルについて】
テクノマセマティカルは、2000年6月に東京都品川区に設立、2005年12月に東京証券取引所マザーズ市場に上場しました。資本金は19億7,565万円。東京大学客員教授で工学博士の田中正文によって設立された、数学の専門家とエレクトロニクス技術者が結集したアルゴリズムスペシャリスト集団です。
同社のミッションは、数学的手法を用いた、独自アルゴリズムを駆使した差別化技術で、低消費電力、高速、高画質、高音質の圧縮伸張等のソリューションを、成長著しいモバイル機器やデジタル家電等に提供し、お客様の成功を実現し、夢と感動を与え続けることです。
http://www.tmath.co.jp
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