武田薬品、米Ｔｏｂｉｒａ社にＨＩＶ感染症治療薬の独占的開発・製造・販売権を導出
ＨＩＶ感染症治療薬ＴＡＫ－２２０／ＴＡＫ－６５２にかかる武田薬品からＴｏｂｉｒａ社への導出について
武田薬品工業株式会社（大阪市中央区、以下、「武田薬品」）と米国のバイオベンチャーであるＴｏｂｉｒａ Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃｓ， Ｉｎｃ．（米国カリフォルニア州サンディエゴ、以下、「トビラ社」）は、８月１日、武田薬品が創製したＨＩＶ感染症治療薬ＴＡＫ－２２０およびＴＡＫ－６５２について、全世界を対象とした独占的開発・製造・販売権をトビラ社に導出する契約を締結しました。
武田薬品はトビラ社より、契約一時金、開発の進捗等に応じたマイルストンおよび発売後の販売金額に応じたロイヤルティを受け取ります。なお、本契約に関するその他の経済条件は開示しておりません。
ＴＡＫ－２２０ならびにＴＡＫ－６５２は、ＨＩＶの免疫細胞（マクロファージおよび活性Ｔ細胞）への吸着・侵入を特異的に阻害する作用を持つ、経口投与可能なＣＣＲ５拮抗薬で、逆転写酵素阻害剤、プロテアーゼ阻害剤等の既存のＨＩＶ感染症治療薬とは異なる作用機序を持っています。これまで武田薬品が欧米で第Ｉ相試験を実施してまいりましたが、今後は、トビラ社が両化合物の開発を行います。
トビラ社のＣＥＯ Ｊａｍｅｓ Ｓａｐｉｒｓｔｅｉｎは、「当社はＨＩＶ感染症領域の医薬品開発および販売に特化しています。今回の合意により、ＴＡＫ－２２０およびＴＡＫ－６５２を開発する機会を得られたことを大変嬉しく思います。これらをＨＩＶ感染症に苦しむ患者さんとそのご家族の方々に一日も早くをお届けすることができるよう、鋭意、開発を進めてまいります」と述べています。
武田薬品の常務取締役 製品戦略部長 北澤 清は、「ＨＩＶ感染症治療薬の開発を目的に設立され、この分野で高い専門性を有するトビラ社のもと、ＴＡＫ－２２０およびＴＡＫ－６５２の開発が進められ、ＨＩＶ感染症に苦しむ患者さんに新たな治療オプションが少しでも早く提供されることを期待しています」と述べています。
＜Ｔｏｂｉｒａ Ｔｈｅｒａｐｅｕｔｉｃｓ， Ｉｎｃ．について＞
トビラ社は、ＨＩＶ感染症治療の開発・販売に特化したバイオ製薬企業です。ＨＩＶ感染症の新たな治療にかかる開発に取り組むため、Ｄｏｍａｉｎ社の株主の一人であるＥｃｋａｒｄ Ｗｅｂｅｒ氏により２００６年に設立されました。トビラ社は、ＨＩＶの臨床・商業化において、数十年に及ぶ豊富な経験を有するスタッフにより構成されています。
＜武田薬品工業株式会社について＞
武田薬品は研究開発型の世界的製薬企業として、経営理念である「優れた医薬品の創出を通じて人々の健康と医療の未来に貢献する」の実現に努めています。武田薬品では、「生活習慣病領域」「癌・泌尿器科疾患領域」「中枢神経疾患、骨・関節疾患領域」「消化器疾患領域ほか」を重点領域と位置付け、経営資源を集中することにより、研究開発パイプランの充実に取り組んでいます。詳細については、 www.takeda.co.jp をご覧ください。
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