丸紅、インドネシアでチレボン石炭焚き火力発電事業権を獲得
インドネシアにてチレボン石炭焚き火力発電事業権を獲得
~アジア通貨危機後、初めての大型IPP案件を推進~
丸紅株式会社(以下「丸紅」)は、インドネシア共和国ジャワ島西部に位置するチレボン地区において660MW(66万キロワット)の発電設備を新規建設・所有・運営し、電力を30年にわたってインドネシア国営電力会社(PT. PLN、以下「PLN社」)に対して供給する事業権を獲得し、本日ジャカルタで開催される日本インドネシア経済セミナーにおいて、安倍首相、ユドヨノ大統領立会いの下、売電契約書を締結致します。
本件はインフラ事業への海外投資を呼び込むべく2005年に実施されたインドネシア・第一回インフラサミットにおいて入札計画が発表され、翌年2006年4月にPLN社により事業権を競う国際入札が実施されたものです。当社は韓国コリア・ミッドランド・パワー(Korea Midland Power Co., Ltd.、以下「Komipo社」)、インドネシアPT.トリパトラ・エンジニアズ・アンド・コンストラクターズ(PT. Tripatra Engineers and Constructors、以下「Tripatra社」)、韓国サムタン(Samtan Co., Ltd.、以下「Samtan社」)と4社コンソーシアムにて応札し、提示した価格に競争力があったことに加え、丸紅の豊富な海外におけるIPP事業者としての実績、及びインドネシアに対する数多くの発電所納入により築いてきたPLN社との信頼関係、Komipo社の電力会社としての発電所運営実績、Tripatra社のインドネシア国内におけるエンジニアリング業務経験・実務能力、Samtan社の石炭供給能力が高く評価され受注のはこびになりました。
総事業費は約7億5千万ドルであり、経済危機後の国際入札案件としては初の大型IPP案件です。売電契約書の実施主体となる事業体であるPT.チレボン・エレクトリック・パワー(PT.Cirebon Electric Power)を当社 32.5%、Komipo社 27.5%、Tripatra社 20%、Samtan社 20%にて2007年4月に設立しており、同社を通じて売電事業を行います。今後は、1年以内を目処にファイナンスを組成、その後3年間の建設を経て2011年8月までに商業運転を開始し、以降30年間に亘り電力供給不足が懸念されるジャカルタを中心とする西ジャワへ電力供給を行います。 尚、総事業費の約7割についてはプロジェクトファイナンスを予定しており、本融資に関しては国際協力銀行、韓国輸出入銀行及び国際商業銀行団よりの支援を仰ぐことを検討しております。また、発電設備については、韓国Doosan Heavy Industries & Construction製の超臨界ボイラー石炭焚き火力発電設備を一括請負契約にて調達する予定です。
丸紅は、海外電力事業を全社的な戦略分野と位置づけており、強固な基盤を増強すべくグローバルポートフォリオの積み増しを図っております。今後とも、全世界を対象に基幹インフラである電力事業分野の発展に寄与してまいります。
以上
<Korea Midland Power Co., Ltd概要>
所在地:Samseong-dong, Gangnam-gu, Seoul, Korea
代表者:Chung Jang-Sup
設 立:2001年
資本金:152,950百万ウォン(約20,000百万円)
事業内容:電力事業
<PT. Tripatra Engineers and Constructors概要>
所在地:West Cilandak, South Jakarta, Indonesia
代表者:Pandri Prabono
設 立:1988年
資本金:1,200百万ルピア(約22百万円)
事業内容:エンジニアリング・建設業、貿易業
<Samtan Co., Ltd概要>
所在地:Daechi-dong, Kangnam-gu, Seoul, Korea
代表者:Kang Tae-Whan
設 立:1962年
資本金:15,300百万ウォン(約2,000百万円)
事業内容:石炭供給事業
<PT. PLN概要>
所在地:Kebayoran Baru, Jakarta, Indonesia
代表者:Eddie Widiono
設 立:1961年
資本金:67,637,616百万ルピア(約933,400百万円)
事業内容:国営発電公社
<発電所建設予定地>
(※ 関連資料を参照してください。)